7 MEN 侍 中村嶺亜さんの「素顔」に迫る一問一答!ミュージカル『DADDY』
子どもソングのヒットメーカー新沢としひこ・中川ひろたかの名曲(「にじ」、「世界中のこどもたちが」など)にのせて、演出家・河原雅彦が手掛ける自身初のファミリー・ミュージカル『DADDY』が2023年3月より全国6都市で上演される。子ども向け教育番組の監督見習いのこーすけが、突然未来から来た迷子の少年に「ダディ」と呼ばれたことがきっかけで、少年を未来に帰すための”親子旅”が始まる。
今回、本作の主人公“こーすけ”役を務め、自身初のファミリー・ミュージカルの出演となる中村嶺亜(7 MEN 侍/ジャニーズJr.)さんにインタビューを決行。出演にあたってや、近年出演が続く舞台作品に感じる学びやご自身の変化についてなど、幅広く伺いました。
――ミュージカル・ショー『SEVEN-シンドバッド 7つの航海-』(2022年)ではお疲れさまでした。振り返っていかがですか?
東京公演と大阪公演では劇場の形が違ったので、僕たちも感覚としても違いました。東京はライブっぽくて、大阪の方が舞台って感じだったので、同じショーでも届き方が違うのかなって思いました。
――旅一座のようにもっと地方を回れたらなとも仰っていましたが、ミュージカル『DADDY』では、東京、大阪を含める6都市を回りますね。
僕自身、金沢、新潟、仙台で公演するのは初めてなんです。新潟は番組で行かせてもらったことがあるんですが、金沢と仙台は行くこと自体初めてかも。石川県は恐竜の形をしているところですよね(笑)。いろんな土地で公演をさせていただくのはとても嬉しいですし、楽しみです。
――本作の出演にあたっていかがでしょう。
家族で観るような雰囲気の作品に出演するのは初めてなのでとても楽しみです。これまでやってきた作品の劇中歌はその舞台で初めて歌う曲が多かったんですが、今回は幼稚園や小学校で歌っていた曲もあってフラッシュバックするような感覚がありました。心の奥底の金庫に眠っていた記憶が刺激されて当時を思い出すような(笑)。あと一年聴くのが遅かったらもう蘇らないだろうみたいな(笑)。賞味期限ギリギリの記憶が呼び起こされたのが面白いなと思ったので、そんな感覚を観に来てくれた皆さんにも、ノスタルジーじゃないですけど懐かしさを感じてもらえたらいいなと思います。
――今作は音楽を通じて「伝えていく」ということがひとつのテーマにもなりますが、思うことはありますか。
それこそ今の後輩の子たちはジャニーさんに会ったことがない世代の子たちなので、そういった意味では僕たちは出来る限り伝えていかなければいけないという部分は心のどこかにあると思います。繋いでいくという意味では、それが音楽なのかダンスなのかお芝居なのかいろいろありますけど、自分が大人になっていくにつれて意識をせず無意識にやっていることなのかなって思います。
――父と子のお話になりますが、中村さんがお父さんから伝えてきたもらったものはありますか。
習い事をたくさんさせてくれて、それがスケボーや絵といった今の仕事に繋がっていることも多くあります。スノーボードは3歳の頃からやっていたんですけど、当時の自分はやりたかったわけじゃなかったんですよね。でもそれが大人になって特技となって自信が持てるものになっているのでそういった意味では感謝しています。僕、ゲームも好きなんですけど、お父さんもわりと上手で一緒にやったり僕がやっている隣で見ていたりして、なんていうんでしょう・・・お母さんから勉強や家事を教わって、お父さんからは遊びを教わったというイメージでした。お父さん、絵もうまいんですよ。だからゲームや絵やスケボー、スノーボードといったお仕事で生きているのは全部お父さんの影響ですね。
――今回、音楽が大事な要素となりますが、中村さんにとって音楽はどういった存在ですか。
アイドルだからという単純な理由だけじゃなく、日常の中に無音ってないじゃないですか。こういった舞台もそうですけど、ドラマでもゲームでも「音」って大事なんですよね。それくらい音楽っていい意味で人の心を左右させるものだと思います。僕たちは音楽を通じてファンの皆さんとコミュニケーションを取ることが多いんですけど、会場をひとつに繋ぐものが音楽だと思っているので、一体感を作るには必要なものだと思っています。音楽は誰にでも伝わるものだから、悲しい音楽でもなんで悲しくなるのかっていう理論を理解しなくても切なくなったりする。それが音楽のすごいところだなって思います。
――では、舞台はどういった存在でしょうか。
舞台はメンバーに頼れる環境ではないので、それぞれの自力をつける場所だと思っています。テレビのお仕事やステージといったメンバーと一緒に出ることが基本の中で、一人で挑む舞台というのは修行に出ている気持ちですね(笑)。少年漫画でいうと修行パート。みんながそれぞれ行く環境や得てくるものが違うという感覚です。
――修行から帰ってきたメンバー皆さんの変化はわかりますか?
具体的にここが!というのではないですけど、舞台『DREAM BOYS』や『ジャニーズ伝説』で久しぶりに舞台を一緒にやった時、「なんか堂々としたな」とか「演じ方が変わったな」というのは見ていて思いまし、意識が変わったのかなというのは自分を含めてありますね。
――舞台から学ぶことも多いですか?
そうですね。今の自分は『SEVEN』で宝塚の方からのお芝居を学んできたので、カッコいい堂々としたお芝居をしようって思う。『SEVEN』はショーという感じだったので、ダンスやライブに生きそうな部分が多かったですね。ただ全部が自分の正解ではないから、それを自分に落とし込んで形にすることが大事だと思っていて。これまで学んだことを自分の中で落とし込んでどれを選ぶのが正解なのかという・・・「守破離」って知ってます?
――「守破離」ですか?
今、格闘漫画を読んでいてすごく分かるなと思って。最初の数年は師から教わった型を忠実に「守る」。そして他の流派を取り入れたり、教えについて考えて自分に合った型を試すことで「破る」ことができるようになる。「離」は、そこから離れて自分の流派にする。僕はけっこう漫画で人格を形成されてるんで(笑)。だからこの「守破離」が、僕たちがやっている仕事でも言えることだなって。教えてもらったことが全て正解なわけじゃなくてそれはその方の正解だから。まずは教えてもらったことを守りながら自分で考えて、最終的にはその場所を離れて自分の形にしなきゃいけない・・・と思っています。
――年齢、芸歴を重ねる中で、舞台で主演を務めたり、事務所の後輩が増えたりと立ち位置が変わってくると思います。その中で、意識されていることなどありますか?
人によってはあると思うけど、僕は自分から変わろうと思って変わったことってあんまりないかな(笑)。ちゃんとしようとか、もっとしっかりしようという意識はあるけど、もともと自分が持っているものをプラスにすることに重きを置いているかな。自分は自分のやるべきことをやるというか。
――例えば、その環境や周りが、自分が変われば変わるんじゃないかなと思うことはありますか?
それで言えば、特にメンバーに対しては言葉を選ぶようになったかな。自分は昔からメンタルが強くて人一倍ポジティブなので、メンタルがあまり強くない子の気持ちを分かってあげられないことがあって。そこが唯一悩みというか。言葉がストレートに出ちゃうタイプなので、そこは気を付けるようにしているかな。距離が近いからこそ言葉を選ぶようにしています。「自分がやられて嫌なことはするな」の延長です。それくらいかな。変わったなと思うのは。
中村嶺亜さんの「素顔」に迫る一問一答
――異世界へ転生しました。持ち物は3つまで。さあ、何を選ぶ?
何を持って行くかなあ・・・歯ブラシと寝袋とお絵描きセット。お絵描きセットはその世界で生きていける状況になった時の暇つぶしというか、絵って無限に楽しめると思って。最悪俺が死んでもそれが壁画みたいになるのかなって(笑)。音楽って俺が弾かないと残せないでしょ。ここでレコーディングができないから。残したいってわけじゃないけど、絵が好きなので(笑)。
――中村さんにとっての完璧な一日とは?
完璧でしょ?一歩も外に出ないで家で過ごせたら完璧だなって思います(笑)。趣味がインドアなものが多いっていうのもありますけど、年々外に出るメリットがなくなってるんですよ(笑)。一歩も外に出ないで過ごせたらコンプリートだよね。
――今日一日頑張れる、日常のプラスアルファとなる言葉をお願いします!
無理に頑張ろうと思わなきゃいいんじゃないかな。最初から望みの設定を高くすると、できなかった時にへこむけど、そもそも低めにしておけば、「私、今日意外と頑張ったわ!」ってなるから(笑)。僕が持続するために心掛けていることなんですけど、誤魔化すことです。
――「誤魔化す」とは?
例えばランニングで毎日3キロ走ることを目標にしていて、今日はしんどくて2.5キロしか走れなかった日でも、「3キロ走ったことにしちゃおう!」って思っちゃえば継続できるでしょ。3キロをマストにすると、走れなかった日に気持ちも途切れちゃうから、誤魔化すって結構大事だなって。しょうがないしょうがないって(笑)。
――最後にお客様へのメッセージをお願いします。
お話は子ども向けでも、伝えたいことって大人にこそ刺さるんじゃないかなという印象もあるので、大人も子どもも違う視点で楽しめる、観る層によって受け取り方が変わる作品だと思います。ファンの皆さんはもちろんですけど、親子で観に来ても楽しいと思いますし、僕自身もやっていて楽しいと思いますので一緒に楽しい世界を作れたらなと思います。あと観ている方の反応も大事になってくると思うので、みんなさんもひとつの番組を作っているメンバーだと思って一緒に作ってほしいなと思います!
――中村さん、ありがとうございました!
公演概要
ミュージカル『DADDY』
【演出】河原雅彦
【作】野上絹代
【作詞】新沢としひこ
【作曲】中川ひろたか
【編曲】本田洋一郎
【出演】
中村嶺亜(7 MEN 侍/ジャニーズJr.)
大和田美帆
川久保拓司
玉置孝匡
野口かおる
小山十輝(ジャニーズJr.)
横山だいすけ
[アンサンブル]
穴沢裕介
若井龍也
佐藤マリン
遠藤 令
GENTA
吉田 繭
【日程・会場】
<東京公演>2023年3月31日(金)~2023年4月9日(日)サンシャイン劇場
<大阪公演>2023年4月13日(木)~2023年4月16日(日)森ノ宮ピロティホール
<金沢公演>2023年4月19日(水)本多の森ホール
<新潟公演>2023年4月22日(土)新潟県民会館 大ホール
<仙台公演> 2023年4月29日(土)電力ホール
<福岡公演> 2023年5月2日(火)~2023年5月3日(水・祝)ももちパレス
【チケット料金】全席指定(大人)10,500円 / 全席指定(子ども)5,000円 ※各地共通
※全席指定・税込
※本公演は0歳児からご入場いただけます。
※全席指定(子ども)は、3歳から小学生までとなります。3歳未満は保護者1名につき1名まで膝上に限り無料。
3歳未満のお子様でも座席が必要な場合は有料となります。
※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。予めご了承ください。
【チケット一般発売】2023年2月19日(日)10:00~
【公式サイト】https://musical-daddy.com/
【公式Twitter】@DADDY_musical