窪田正孝 主演舞台『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』会見で「無謀な挑戦でも飛び込んでみたいと思った」 への意気込み語る

本日3月29日に「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」の製作発表が、東京・THEATER MILANO-Zaで行われた。『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』は、大人気アニメ「エヴァンゲリオン」シリーズ発の新たなエンタテインメント作品。本公演は、新劇場・THEATER MILANO-Zaのこけら落とし公演であり、同劇場でイベントが行われるのは本日の製作発表が初となる。

製作発表には、本公演の企画・製作を手がける東急文化村の中野哲夫代表取締役社長、構成・演出・振付を手掛けるシディ・ラルビ・シェルカウイ、主演を務める窪田正孝、石橋静河、板垣瑞生、永田崇人、坂ノ上茜、村田寛奈、宮下今日子、田中哲司キャスト8名が出席した。

これまでに多くの人々を魅了し続けてきたアニメ『エヴァンゲリオン』が今作で描かれるのは、壊滅的な状況になった地球と生き残った人々。「宇宙からの侵略者、使徒」に対抗するため、エヴァンゲリオンに搭乗する少年少女たち。人生にかけられた重い枷。そこから目を逸らし生きてきた渡守ソウシ（窪田）。贖罪、そして再生のため、彼は世界の秘密を解き放つ――。舞台ならではの演出によるオリジナルの物語が展開される。

まず、中野氏より「歌舞伎町は東洋一の歓楽街。飲食とエンターテイメントで世界に発信していこうという思いを持っております。これから愛されていくであろう新劇場の最初の1ページを飾ることを念頭に置き、本作の企画・製作を進めております」とあいさつ。ラルビは「『エヴァンゲリオン』は、自分の育ったヨーロッパ、そして世界中で大きな影響力を持っている作品。俳優の皆さんやダンサーの皆さん、パペットや映像といったそれぞれのメディアを通して作品への敬意をどう表すかを考えています。さまざまな舞台芸術を組み合わせて『エヴァンゲリオン』の世界感を表現していくことがとても楽しみ」と思いをあらわにした。続いて、出演者より出演にあたってや意気込みが語られた。（以下全文）

出演決まったときの感想と意気込み

渡守ソウシ役／窪田正孝
Bunkamuraがものすごい無謀な挑戦をしたなと正直思ったんですが（笑）、そこへ飛び込んでみたいと思えたのは、役者という体現者としての性のような気持ちがあったので、このお仕事を受けさせていただきました。『エヴァンゲリオン』は僕も大好きな作品で、今の現状や未来、過去の全てを謳っている作品のような気がしています。役者とお客様がお互いに余白を大事にして舞台を作ることができれば、ひとつ新しい生命が生まれるんじゃないかと思っています。そこに全てをかけて全力で頑張っていきたいと思っています。

霧生イオリ役／石橋静河
私は『エヴァンゲリオン』見て育ってこなかったんですが、とてつもない作品だということは当然ながら知っていましたので、ここに挑戦するのは怖いなと思いました。でもラルビさんの作品をお芝居を始める前から観ていて、いつか一緒にお仕事をしたいと思っていたので、やってみようと思いました。『エヴァンゲリオン』は、真髄にものすごく深いものがある作品だと思っているので原作に敬意を払いつつも、新しく作ることに恐れずにどんどん果敢に挑戦して新しい作品として皆さんが観てもらえるように頑張ります。

ナヲ役／板垣瑞生
お話をいただいた時、舞台に挑戦をしたいと思っていたタイミングだったこと、僕自身『エヴァンゲリオン』に救われたことがあったので、この劇場からパワーやエネルギーを送れたらいいなと思っています。僕は舞台に立つことが初めてになるので、緊張をする部分もありますが、生だからこそ伝えられるものがたくさんあると思うので、舞台をまだ観たことがない方にも伝わるような作品を作りたいなと思っています。

トウマ役／永田崇人
出演が決まった時は衝撃でした。まず自分がこけら落としの作品に出られることに、「本当にいいんですか！？」という感じでした。出演が決まって改めて観なおした時に、“ここに自分が生きるんだ”っていうパワーをもらったんです。それを僕なりに恩返しができるように精一杯頑張ります。

ヒナタ役／坂ノ上茜
初めて舞台に立つ作品が、世界的にも性別年齢関係なく本当に多くの方に愛されている『エヴァンゲリオン』ということで、ずっとドキドキが止まらないんですが、逃げずに食らいついて頑張っていけたらと思っています。

エリ役／村田寛奈
出演が決まった時は素直に嬉しかったです。その反面、『エヴァンゲリオン』という多くの人に愛された作品を舞台を通して届けることや、素敵な役者さんの座組みに入れていただくという実感が沸いてきてずっとソワソワしていました。私自身、遠慮をしたり小さくなったりしがちなんですが、こんなに大きくて綺麗な劇場でそんなことをしていたらもったいないと思ったので、全てを解放して皆さんに素敵な作品を届けられるように頑張りたいと思います。

桜井エツコ役／宮下今日子
私は、ラルビの作品がとても好きだったので、声を掛けていただいてとても嬉しいです。今回、ダンサーも素晴らしい方がばかりなんですが、渡邉 尚さんに会いたいと思っていたらここで会えてとても嬉しく思っています（笑）。

叶サネユキ役／田中哲司
最初に『エヴァンゲリオン』をやると聞いて、「そこは手を出したらいかんところだろう」と思ってびっくりしたんですが、ワンピースを実写版でやられる時代なのでできるんじゃないかなと（笑）。使徒とエバとの戦いのところを舞台でどうやって表現するんだろうと思ってちょっと動きを見せてもらったんですが、軽く度肝を抜かれました（笑）。やっぱり演劇ってこういうことだなって（笑）。演劇のパワーをすごく感じました。素晴らしい劇場のこけら落としを素敵な仲間たちと一緒にやれることを幸せに思います。

質疑応答

――『エヴァンゲリオ』の世界観に入るにあたり、周りからの反応やプレッシャーを感じることはありますか？

窪田：僕のイメージかはわからないですが、「碇シンジをやるんでしょ」と言われて（笑）。僕、これまでの作品で不幸を背負っている役が好まれるのか、幸が薄い役が多くて（笑）。でも「違いますよ！」とハッキリ言ってやりました。（一同笑い）周りの反応もすごかったですね。

――プレッシャーを感じられたりは？

窪田：タイトルに重さを感じますよね。『エヴァンゲリオン』を打つという覚悟を決めた製作チームにもリスペクトが生まれました。とにかく素晴らしいキャストの皆さんが揃っていますので、作っていく工程を楽しみながら僕たちが一番エヴァに寄り添ってその世界とシンクロした時に、観る人の何かを動かせるんじゃないかなと思っています。

石橋：これを見て育ってこなくてよかったと逆に思いました（笑）。たぶん見ていたらやるって言えない・・（笑）。ものすごく深いし、一つ一つのビジュアルがカッコいいのでカリスマですよね。

板垣：家族や友達に「おめでとうございます」と言われてすごく嬉しかったです。エヴァを好きな方たちの大切にしている作品に出るんだなという実感がありました。

永田：すごくいろんな方から連絡をいただいて、改めてすごい作品に関わっているんだなって思いました。でもそのことは横に置いて、今自分が出来ることや目の前にあることを精一杯頑張ろうと思っています。

坂ノ上：実家が熊本なんですが、両親から予約した航空券のスクリーンショットが送られてきて、観に行くと言ってくれたのがすごく嬉しかったです。友達やこれまでお仕事を一緒にした方からもエールをいただいて、改めてすごい作品に挑戦させていただいてるんだなと、一層気を引き締めていかなきゃなと思いました。

村田：私もまず両親から連絡をもらいました。一番言われたのは、プラグスーツは着るのかと、めっちゃ言われました（笑）。

宮下：オリジナルのキャラクターということで、そこは恐れずに作れたらなと思っています。もともと好きな方も全く知らない方も楽しんでいただけるように頑張っていきたいと思います。

田中：『エヴァンゲリオン』をやることで普段僕の舞台に観に来てくれない身内が初めて観に行くと言ってくれて（笑）。『エヴァンゲリオン』なら観るんだ！って（笑）。なんかそういうのも嬉しかったですね。

――稽古の感触はどうですか？

板垣：すごく楽しいです。
永田：フライングの練習を最近やっているですが、初めて来た窪田さんが、僕らがすごく苦戦してやっていたことをいとも簡単にやって・・付いて行こう！って思いました（笑）。
窪田：生きもののように形が毎回変わるんですよ。次の日になったらまた違う動きになったり。新しい見せ方というのをラルビがダンサーの皆さんと見つけようとしているから、こうなんですと言えないよね？どうです？（急に隣の石橋に話を振る）
石橋：えぇ！（急に話を振られて驚く）ほんとに毎日作って壊す・・というわけじゃないですけど、次の日にまた新しいアイディアが出てきてトライ＆エラーをして。ということを繰り返して本番に何が残るのかなという感じでしょうか。

――こけら落としの舞台に立たれて今どのようなお気持ちでしょうか。

窪田：まだ何も演劇の歴史や残り香という、何も染み付いていない生まれたての赤ちゃんのような劇場で、僕たちが次の作品に繋げていくことがこけら落としをやるひとつの責任なのかなと思っています。

石橋：歴史のある劇場に行くと、舞台自体が見守ってくれているおじいさんのようなだなと感じることがあります。この生まれたての劇場で、何かを壊して脱皮するような感じでやっていかなければいけないという責任やプレッシャーを感じます。

板垣：僕も人生初のこけら落としになるので、ダブルこけら落としということで光栄です。僕にとって初めての劇場になるので一緒に成長できたらいいなと思っています。

永田：入ってきた第一印象はカッコいいなと思いました。こけら落とし公演に参加できるという喜びを噛み締めながら、これからの稽古を頑張りたいと思います。

坂ノ上：私も劇場に立つということが初めてなので、これまでの劇場の違いというものは分からないですが、ここに立たせてもらって客席を見ると一か月後にはここにお客様がいてお芝居をするんだなと実感が沸き、プレッシャーを感じています。楽しんでできるように稽古を頑張ります。

村田：こけら落とし公演に参加させてもらうことは、これからの人生であと何回あるのかわからないことで、本当にすごいことなんだなと実感しています。一か月後がすごく楽しみになりました。

宮下：お客様にとって最初に観た演目の記憶が強く残ると思うので、この劇場にとっては『エヴァンゲリオン』の記憶がお客様に残ることになるんだなと思うと身の引き締まる思いですが、いい記憶が残っていただけるようにしたいと思います。

田中：念がまだ全然ないなと。大体お客様の念だったり演者の念だったり、そういうものが渦巻いている・・僕は霊能者ではないんですけど（笑）、劇場ってそういう感じを受けるんですが、ピカピカだなと思って。光栄なことだなと思います。

――最後に窪田さんよりお客様へのメッセージをお願いします。

『エヴァンゲリオン』のという作品は、知ってしまったら逃れられない。そんな作品を舞台で具現化する中で、僕たち人がアナログな表現でどこまでできるか。でもそのアナログなものがデジタルを超える時が必ずあると思っています。そこを僕たちのチームで頑張って突き進んでいき、演出家のラルビが座標を示してくれるんじゃないかなと信じています。この作品を観に来ていただいた方が、言葉では説明できないようなポジティブなエネルギーを受け取ってもらえたらすごく嬉しいなと思います。

STORY
人生にかけられた重い枷。そこから目を逸らし生きてきた渡守ソウシ（窪田正孝）。
贖罪、そして再生のため、彼は世界の秘密を解き放つ――。
15 年前、世界各地に謎の「侵略者」が出没。公式には日本のある集落に巨大隕石が落下し巨大なクレーターが生まれ、そこから「宇宙からの侵略者、使徒」が出現したと発表される。
使徒に対抗するため、特務機関「メンシュ」最高司令官、叶サネユキ（田中哲司）は部下の桜井エツコ（宮下今日子）とともに四体のエヴァンゲリオンを開発。サネユキは自らの息子トウマ（永田崇人）をパイロットとしてエヴァンゲリオンに搭乗させる。
さらに、現場指揮官のイオリ（石橋静河）のもと、ヒナタ（坂ノ上茜）、エリ（村田寛奈）、そしてナヲ（板垣瑞生）ら少年少女もパイロットとして秘密裏に配属され、彼らにはその任務の証としてブレスレットが与えられている。
ある朝。ヒナタ、エリ、ナオが中学校の教室で話をしていると、そこにトウマが現れる。
トウマは「僕らがやってることのすべては嘘の上に成り立っている」と言ってブレスレットを外し、この世界から消失する――。
トウマの生死がわからず、それぞれに動揺する人々。
だが、サネユキは感情をあらわにすることなく、対応策をエツコに指示する。
15 年前、幼い頃に巨大隕石事故で両親と故郷を失ったイオリは、使徒がその惨劇を引き起こしたと信じ、使徒たちを倒すためメンシュに参加。現在は司令官として前線に立っている。
次々と襲来する使徒、しかしパイロットたちの思いは様々でやがて彼らの思いはすれ違っていく。そしてイオリも自らのパイロットたちへの対応に疑問を持ち悩む。
イオリの前に大学時代の友人であり、恋人だったソウシ（窪田正孝）が現れる。ソウシはイオリのことを気遣いつつ、エヴァパイロットが通う学校の臨時教師になったことを告げる。
そして三度目の使徒襲来で起きた意外な出来事を通じて、人々の心は大きく動き始める。
真実が次々と明らかに、そして驚くべき結末へと向かっていく。

東京公演を5月6日（土）～28日（日）までTHEATER MILANO-Zaにて、長野公演を6月3日・4日までまつもと市民芸術館にて、大阪公演を6月10日～19日まで森ノ宮ピロティホールにて上演。チケットは4月2日より東京公演から販売される。

公演概要
THEATER MILANO-Za こけら落とし公演 COCOON PRODUCTION 2023「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」
【構成・演出・振付】シディ・ラルビ・シェルカウイ
【上演台本】ノゾエ征爾
【出演】窪田正孝、石橋静河、板垣瑞生、永田崇人、坂ノ上茜、村田寛奈、宮下今日子、田中哲司 / 大植真太郎、大宮大奨、渋谷亘宏、AYUMI、森井淳、笹本龍史、渡邉尚、高澤礁太、権田菜々子
【歌唱】山脇千栄（東京・長野公演）、阿部好江（大阪公演）
【スウィング】伊藤わこ、大知
※村上虹郎に代わり、板垣瑞生が出演します。
【チケット料金】
S 席 13,000 円 ／A 席 9,500 円 (税込・全席指定・未就学児童入場不可)
※オリジナルラベルのペットボトル飲料付き
【日程・会場】
＜東京公演＞2023年5月6日（土）～28日（日）THEATER MILANO-Za
【チケット発売日】2023 年 4 月 2 日(日)10:00～
【お問合せ】Bunkamura 03-3477-3244(10:00～18:00) www.bunkamura.co.jp
【東京公演主催】 Bunkamura、TST エンタテイメント
＜長野公演＞2023年6月3日（土）・4日（日）まつもと市民芸術館
【チケット発売日】2023 年 4 月 22 日(土)10:00～
【お問合せ】サンライズプロモーション北陸 025-246-3939（火～金 12:00～16:00 土 10:00～15:00 日祝月曜休業）
【長野公演主】サンライズプロモーション北陸
＜大阪公演＞2023年6月10日（土）～19日（月）森ノ宮ピロティホール
【チケット発売日】2023 年 4 月 29 日(土)10:00～
【お問合せ】キョードーインフォメーション 0570-200-888（11:00～18:00 日祝休業）
【大阪公演主催】サンライズプロモーション大阪