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「合言葉は”抱腹絶倒”」加藤シゲアキが書けない”劇作家役に挑む!『エドモン』開幕!

加藤シゲアキが主演を務める、パルコ・プロデュース 2023「エドモン~『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた男~」が、本日4月1日に東京・新国立劇場 中劇場で開幕した。本番を前に、同劇場にてマスコミ向けのプレスコールと囲み取材が行われた。

本作は、フランスの劇作・演出家のアレクシス・ミシャリクが、2016年にフランス・パリで初演し、上演回数 700 回を超えるロングラン・大ヒットとなった。2018年にはミシャリク自身が映画化し、日本では「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」の題で公開された。劇中では1987年のパリを舞台に、エドモン・ロスタンの戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」の誕生秘話が描かれる。将来を嘱望されるも 2 年間という長いスランプに陥っている崖っぷちのエドモンに、突然舞い込んだ大きな仕事
は、舞台の初日はまさかの 3 週間後!大女優と大御所俳優のむちゃぶりなどありとあらゆるトラブルに見舞われながら、稽古をはじめるが・・・3 週間でいかにして「初演」の「初日」を迎えたのか、いま、その秘密が解き明かされる!

 

日本上演となる今回は、マキノノゾミが演出、加藤が劇作家ロスタン役を担う。そのほかに大谷亮介、平祐奈、細田善彦、福田転球、三上市朗、土屋佑壱、枝元萌、佐藤みゆき、章平、安蘭けい、金田明夫が出演し、出演者12人で約50もの役を演じ分ける。

プレスコール終了後に行われた囲み取材に、加藤シゲアキ・平祐奈・金田明夫、そして上演台本・演出のマキノノゾミが登壇した。

囲み取材

――いよいよ初日を迎えますが今のお気持ちは?

加藤:ドタバタコメディなんですが、現場も実際にドタバタしています。本当に初日が迎えられるのかという状態でやってきましたが、ひとまず誰一人欠けることなく初日を迎えられたことにホッとしています。

――汗だくで稽古をされている映像を拝見しました。

加藤:サウナに入っているような気分です。でも、それくらいやらないと“抱腹絶倒のコメディ”とチラシに書いちゃったので・・誰だ!書いたのはって(笑)

――マキノさんではないんですか?

マキノ:僕じゃないです(笑)。
加藤:マキノさんも抱腹絶倒って書いてあるんだからそうしなきゃいけないだろうって言ってて(笑)。
マキノ:すごいプレッシャー。
(一同笑い)
加藤:合言葉のように抱腹絶倒と叫びながらみんなやってました。

――すごいテンポアップな舞台ですよね。

加藤:今日のフォトコールは15分くらいでしたが、本番はこれを2時間やり続けるので危ないです(笑)。
:“エドモントレーニング”と言っているくらい、加藤さんが稽古で着ていたベストの後ろの色が変わってしまうくらい汗がすごくて。
加藤:絞れるんじゃないかというくらいね。
:みんなダイエットしてるような感じです。
加藤:エドモンダイエットね(笑)。

――実際は痩せましたか?

加藤:痩せてきてると思います。
:痩せましたよね?
加藤:そう?
:シュッとされました。
加藤:それはもうやつれてるのかもしれない。
(一同笑い)

――金田さんはいかがですか?

金田:何十年も舞台をやらせていただいていますが、これだけワンチャカするのは初めての経験です。恐らく最初で最後じゃないかというくらいの場面転換があります。台本をいただいた時に映画かと思ったくらいでした。2時間展開が続きまくりますから、もうジェットコースターなんてものじゃないですね。

――役者さん自らセットチェンジもされていましたね。

金田:そうですね。
加藤:12人で50役以上やっているので着替えも多いです。エドモンはずっとエドモンなんですが、皆さんはドンドン着替えるがあるので。
マキノ:早着替えはたぶん12人全員で200回以上あると思う。
(一同驚き)
加藤:表もドタバタですけど、裏はもっとドタバタです。
金田:バックステージは面白いですよ~(笑)
:覗いてみてほしいくらい。
加藤:スケスケでやりたいくらいですよね(笑)。

――平さんはどれくらい着替えるんですか?

:私は6回くらいです。
加藤:6回で多い方じゃない感じがするのがすごい。
金田:僕は5回かな。比較的少なくさせていただいています(笑)。

――メイクも変えたりするんでしょうか。

金田:その時間はないですね。
加藤:でもカツラとか。
:髭とか。
金田:あ、それはやりますね。まあ、てんやわんやです。だから怖いのは、今は緊張しているからいいんですけどホッとした時に何が起きるかです。
加藤:一回稽古場で、「金田さん出番ですよ!」て出番忘れてた時があって・・
金田:「あ!ほんとだー!」ってね(笑)。
加藤:ホッとしたらダメです(笑)

――稽古中のそういったエピソードはありますか?

マキノ:みんないっぱいいっぱいでまだ誰も休んでないので分からないんですよ。上手く流れてホッとできることを経験していないから。
:みんな座れないですよね。
金田:全員一人も楽屋に帰れません。
加藤:きっとそのまま終わっていくでしょうね。

――常に誰かが何かの役で出てらっしゃる?

加藤:基本的にはそうです。あとは転換もやっているので。
マキノ:転換と早着替えがあってフル稼働です。裏で支えてくれているスタッフさんもみんなフル稼働。

――マキノさんとしては適材適所と言いますか、かなり自信がある作品に仕上がったのでは?

マキノ:自信はないですけど・・ないと言っちゃいけないのか(笑)。喜劇って、登場人物たちが追い込まれていく姿を周りが観て面白いということが基本なので、文字通り全員が追い込まれています。僕らは全員誰も余裕がないから相当面白いと思います。

――加藤さんの役柄も普段と共通する部分がありますが。

加藤:そうですね。でも普段の自分と似ているのかなと思う瞬間もないです。家に帰っても締め切りに追われているので、ずっーと追われてます、僕。
:締め切りがあるんですか!?
加藤:あるんですよ!締め切りをこぼしているんです、既にもう!本当は先月に終わらせたかったけど、全然できなかったです。

――これから舞台はまだ続きますが、大丈夫でしょうか。

加藤:知らない!もう言わないで!(一同笑い)。今ここで追い込まないで!。日々今を生きるのでいっぱいいっぱいです(笑)。
:エドモンですね(笑)。
加藤:ほんとにエドモンです。休みなくエドモンをやっています。

――書けないというスランプの経験はあるんでしょうか?

加藤:これは2年も書けないというお話なんですが、僕はそこまで書けなかったことはないです。でも気持ちは分かりますし、マキノさんもそれがすごく分かると思います。3週間後に初日の幕を上げるというお話しなんですけど、マキノさんも実際に3週間で作られたことがあると聞いたので。
マキノ:劇団をやっているとよくあることなのですごくリアルに分かるんですけど、分かることと表現できことは違うんですよね。でも気持ちはすごく分かるからやっていても「そんなもんじゃないんだ!ほんとは!」と思ったりね。
加藤:そうですね。

――でも追い詰められる姿が面白いわけですよね。

マキノ:傍から見たらそうですよね。たぶんお客様は2時間を通してみたらなんだか分からないけど感動すると思う。よくやっているな、お前たちっていう。2時間やり切れたらね。
加藤:やりきるんですよ!今日初日だからね!
(一同笑い)。

――セリフのテンポも普段より早いように感じましたが。

加藤:フランスで上演されている演目なんですが、その上演時間に限りなく近づけたいというマキノさんのご要望が・・
マキノ:強い希望があって。フランス語って喋っていて気持ちのいい言語という風に感じるんですよね。だから日本語でもできるだけそれに近い身体感覚を持ってやりましょうというのをテーマにしています。翻訳劇を日本語でやったらものすごく時間が伸びちゃったということがよくあるんですが、それは負けた気がするから。負けたくないので、なんかとか気分だけでもフランス人になりきってやれないものかしらというのはあります。

――セリフも今まで使ったことがないような言葉がたくさんありますよね。

加藤:独特の言い回しですしね。なんでこんな言い回しするんだろうって作家としては思います。(一同笑い)まどろっこしいなって添削したい気持ちにはなりますけど(笑)、これは原本があるので戯曲にならってやるしかない。

――演技もオーバー気味になりますよね。

加藤:コメディですしね。追い込まれてシリアスになっていく芝居ではなくて、「やばい!」って言わないといけない。でも気持ちがいいです。家だと言えないから(笑)。ここで家の「どうするんだ!」というストレスを発散しています(笑)。

――加藤さんと金田さんのやり取りがすごくテンポが良くて気持ち良かったです。

金田:これはマキノさんの演出がちゃんとあって。役者が心地いいテンポって観ている方にはちょっとまったりするんです。それを常に(セリフを)先行をするんだってずっと言っていただいて。そうするうちにだんだんこっちも気持ちよく言えるようになっていきました。
加藤:最初から気持ちいいところにはいけなかったですよね。
金田:最初はとにかく無理をして。でも早くしていくうちに付いていったという。これは非常にいい経験でした。

――加藤さん、お髭の感触はどうですか?

加藤:感触?よくはないです(笑)。喋りづらいですしね。でもエドモンは実際にいる方なのでなるべく寄せるという意味もあります。汗もすごくかくのでいまだに試行錯誤しています。本当は昨日通し稽古をやる予定だったんですができなかったんですよ。だからどうか分からないです(笑)。もうほら、追い込まれているでしょう?もう間に合ってないんです(笑)。
(一同笑い)

――追い込まれるのが好きなんですか?

加藤:そうなんですよ!たぶん追い込まれたいんです。そこをクリアした時の快感があるので。これは困ったものですね。

――すごく楽しそうですよ。

加藤:ハイになってるんです。
金田:エドモンハイ。
(一同笑い)
加藤:今日4月1日は本当のエドモンの誕生日なんです。狙ったわけじゃなく偶然みたいなんですが。エドモンが生まれた日に舞台をやるというのはすごいですよね。
マキノ:すごいね。生誕155周年。
加藤:運命を感じましたね。どこかで観てくれてるかなって。
:客席で観てくれてるかもしれない。
加藤:エドモンに怒られないように頑張りたいなと思います。

――そのお髭の風貌もより作家に見えますが、今後生やす計画は?

加藤:文豪になる時とかね。ただ、僕ジャニーズなんですよね。(一同笑い)。増田(貴久)と小山(慶一郎)の明るい髪の中にこれがいると・・これでチャンカパーナは歌えないですよ。
(一同笑い)

――小山さんと増田さんは観に来てくれるですか?

加藤:来るんじゃないですかね。みんな忙しくてあんまり会えてないんですけど。いつもメンバーの舞台は行き合うのできっと来るんじゃないかなとは思っています。

――平さんはこのドタバタ劇の中で大変なことはありますか?

:稽古初日からバタバタだったんですが、皆さんとずっと一緒にいたので仲良くなるスピードも早かったです。12人のキャストの皆さんも大先輩ばかりなんですが、すごくよくしていただいて、親戚のように優しくしていただいています(笑)。なのですごく楽しいです。ジャンヌは言葉にどんどん酔っていってしまうんですが、日本人にはなかなかない感情なのでそこが少し難しくて。でも自分に酔いつつ楽しめていけたらと思っています。

――最後にメッセージをお願いします。

加藤:エドモンの誕生日にこうやって初日を迎えられたりといろんな数奇な運命がバチッとハマった舞台だと思いたいので、初日の成功を・・・
マキノ:なんで途中から弱気になるの?
(一同笑い)
加藤:(笑)。誰も自信を持ってない。これはいけるとは言えない。そういうセリフが劇中にあるんですよね。こんな大混乱になっちゃって!とエドモンが言ってるので、ほんとに同じ気持ちなんです。これ大丈夫なのか?とまだ思っています(笑)。けど、大丈夫でしょう!エドモンがいるし、大丈夫でしょう!最後まで頑張っていきたいと思います。

[物語]
1897 年 12 月、パリ。
2 年も書けずに大スランプに陥っている詩人で劇作家のエドモン・ロスタン(加藤シゲアキ)。ある日突然、大女優サラ・ベルナール(枝元萌)からの大きな仕事が舞い込み、偉大な喜劇王コクラン(大谷亮介)に英雄的なコメディ詩劇の新作を書くことを約束してしまう。なんと初日は 3 週間後!
ムッシュ・オノレ(金田明夫)のカフェで、構想を練るが、まったく書けない……。衣裳係のジャンヌ(平祐奈)に恋する友人の俳優レオ(細田善彦)の恋愛相談に乗り、訳あり主演女優(安蘭けい)とスポンサーの兄弟(三上市朗・土屋佑壱)の気まぐれに振り回され、妻ローズ(佐藤みゆき)に怒られ、ありとあらゆるトラブルに見舞われながら、舞台監督のリュシアン(福田転球)やコクランの息子ジャン(章平)たちと稽古をはじめるが……。
エドモン・ロスタンの人生をかけた一世一代の創作、そのタイトルは……
そう……『シラノ・ド・ベルジュラック』!!!


公演概要
パルコ・プロデュース 2023 「エドモン~『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた男~」
【作】アレクシス・ミシャリク
【演出】マキノノゾミ
【出演】
加藤シゲアキ
大谷亮介 平祐奈 細田善彦
福田転球 三上市朗 土屋佑壱 枝元萌 佐藤みゆき 章平
安蘭けい 金田明夫
【日程・会場】
<東京公演>2023年4月1日(土)~16日(日)新国立劇場 中劇場
【チケット料金】 S 席\11,000、A 席\9,000 (全席指定・税込)
U-25 チケット=6,000 円[観劇時 25 歳以下対象、要身分証明書(コピー・画像不可、原本のみ有効)、当日指定席券
引換/チケットぴあにて前売販売のみの取扱い、指定席との連席購入不可(連席ご希望の場合は指定席をご購入ください)] ※未就学児入場不可
【お問合せ】サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日 12:00-18:00)
※当面の間は月~金 12:00-15:00 までの営業となります。
<大阪公演>2023年4月22日(土)~24日(月)東大阪市文化創造館 Dream House 大ホール
【チケット料金】 S 席\11,000、A 席\9,800 (全席指定・税込) ※未就学児入場不可
【お問合せ】キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00-18:00※日曜・祝日は休業)
【公式サイト】https://stage.parco.jp/program/edmond