主演 橋本良亮(A.B.C-Z)「手応えあり。さらにレベルアップ作品に」音楽劇『ブンとフン』開幕!
橋本良亮(A.B.C-Z)主演、よみステージシリーズ第一弾となる音楽劇「ブンとフン」 が6月15日東京・よみうり大手町ホールにて開幕。初日を前に、マスコミ向けの公開ゲネプロと取材会が行われた。
本作は、井上ひさしの小説家デビュー作となった記念碑的作品「ブンとフン」を令和版としてお届けする。1969年、NHKラジオのために書き下ろし、書籍化もされた伝説の作品が、脚本・演出のG2により、令和版として甦る。小説家フンが書いたキャラクターのブンが現実に現れ、ナレーターが物語に参加したり、歌の場面がふんだんに盛り込まれたりと、当時としてはラジオドラマの枠をぶち壊す破格な作品を、令和版ではさらに、オリジナル楽曲による歌唱で疾走感あふれる奇跡のコラボレーションが実現する。
2021年度上演予定だった出演キャスト、演出のG2らスタッフも満を持して再集合。主演は、A.B.C-Zの橋本良亮が務め、売れない小説家のフン役を演じる。ブン役を浅川梨奈が演じるほか、ほか、大高洋夫、松永玲子、林田一高、鹿野真央、そして、升 毅ら実力派俳優が脇を固める。
開幕前取材会には、橋本、浅川、升が登場。それぞれより意気込みが語られた。
ーー橋本さん、初日を迎えた想いを聞かせてください。
橋本 この日が来るなんて本当に嬉しいですね。2年前、僕がコロナに感染してしまい上演できなかったんですど、2年の時を超えてようやく初日を迎えたこと、本当に心の底から嬉しく思っています。この日がやっと来たという感じですかね。
ーー通してみていかがですか?
橋本 手応えはありますよ。自信はもちろんありますし、やっぱりこの2年間ずっと自分の中で温めてきたので。前回の稽古場の感じよりもさらにレベルアップしたような作品だなと思っています。
ーー今回はメンバー変わらずということで、お揃いになったんですよね。
橋本 そうなんですよ。誰一人欠けず、同じメンバーでやれたというのが本当に嬉しいです。
ーー浅川さん、今のお気持ちはいかがですか?
浅川 無事に初日を迎えられることを本当に嬉しく思います。2年前はこの舞台に上がることすら叶わないまま中止が決まってしまったので、本当に感慨深い気持ちでもあります。橋本さんも仰ったように、キャスト、演出家のG2さんはじめ、2年前もお世話になっていたスタッフさんたちもたくさん関わってくださっています。稽古場に前回の演出助手の方も来てくださって、今回の演出助手の方も2年前の映像を見ながら私たちに寄り添ってくださいましたし、2年前に関わってくださった方も、気持ちを届けてくださっているというのがすごく嬉しいです。すごく幸せな環境で、こうして初日を迎えられることが幸せだなと思っています。
ーー升さん、晴々としたお顔をしていますが、今どんなお気持ちでしょうか。
升 長かったなというのが正直なところですけど、2021年から稽古をスタートして、まるまる2年間稽古をしてきたので(笑)
浅川 やってたんですか(笑)
升 リモートでやんなかったっけ?
橋本 その気持ちではいましたけど(笑)
升 だから2年前じゃなかったんでしょうね。今年やるために、この作品に僕らは関わってきたのかなっていう、そんな気持ちに今なっていて。満を持してという感じで、今ここに立っております。
――カンパニーの雰囲気がいいなと思うんですが、この2年間で絆は深まっているんでしょうか。
橋本 絆は・・もう・・もちろんです!
浅川 思ってます!?(笑)
橋本 思ってますよ(笑)それはもう、当たり前のことです!深まりまくってます。
(一同笑い)
升 この2年間、みんなのことずっと考えてた?
橋本 考えてました!めちゃくちゃ考えてた!早く(みんなに)会いたかったですからね。
浅川 すっごい棒読みじゃないですか(笑)
(一同笑い)
――これまでにみなさんと連絡を取り合ったりは?
橋本 連絡は取り合ってなかったんですけど、稽古が始まったのは一週間ちょっと前だんたんですけど久しぶり感が全くなかったんです。それがすごく不思議で。やっぱり良いチームだなと思いました。嬉しかったです。
――今作は、50年前の井上ひさしさんの小説デビュー作で分身とも言われている役ですが、演じてみていかがですか?
橋本 内容もSFでそれを舞台上で伝えることって難しいんですけど、G2さんの演出が本当に分かりやすくてすごいなって思いました。飛び出してくるブンちゃんがいい味を出してくれて立体的な感じを出してくれていますから。梨奈ちゃんは。そこにもまた感心してます。
――橋本さんは意外なまでに役に合ってるなと思いました。
橋本 ほんとですか?あら。嬉しい。本番前にそんなこと言われちゃうとテンション上がりますね。
(一同笑い)
――浅川さんの役は以前黒柳徹子さんも演じられていてすごく魅力的な役だと思いますが、演じていていかがですか?
浅川 率直に楽しいというのがあって、さっき松永(玲子)さんと、椅子を使って本を読んでいるので姿勢を気を付けなきゃいけないとお話ししていたんですけど、私は役的にだらっとしていてもいいし、足を伸ばしていてもいいし、結構自由な感じでやらせてもらっているので、たぶん一番楽しんでステージ上で演じられているんじゃないかなって思います。もちろん前半から後半にかけて感情の変化はありつつも、ブンちゃんは自由なので演じていて楽しいなと思います。
橋本 すばらしい!
浅川 ふふ。なにそれ(笑)。一言ずつ間に挟むの(笑)。
橋本 合いの手大事なんで(笑)。
浅川 挟んでくるんですね(笑)
(一同笑い)
――升さんはナレーターの役とストリートテラー的なところとありますが、演じられていていかがですか?
升 2年前だとできていなかったですね。2年前にも言われたことがあったんですが、それを自分なりに咀嚼をして今回、稽古の初日に持っていったんですがやっぱり違っていて。今回、すごく明確なアドバイスをG2さんからいただいたので、「あ。そういうことなのか」ということで、今、こういう形になりました。元々ナレーターのようなナレーションをしていたんですけどそうじゃなくてということで。それをやり始めた途端に、50年前に井上ひさし先生が描かれた世界がすごくイメージができるようになりました。その中で自分の居場所も見つかったのでこの2年ですごくやりやすくなりました。
――具体的にどんなアドバイスだったんでしょう。
升 ナレーションではなく・・例えばですけど、フン先生の部屋にある柱時計だったり掛け軸だったり。何かが喋っている。そういうものでやってほしいと。なので、すごく客観的であるんだけどすごく近い。一緒にそこにいるという空気感が出されているのが今回です。
――それぞれが気に入っているシーンや見どころはありますか?
浅川 私は、最後に椅子を囲んで二人で見つめ合うシーンがあるんですけど、これまでの人生で感じたことがないくらいの照れを感じてます。
橋本 ははは。
浅川 あんまりこの距離で人と見つめ合うことってないじゃないですか。なので、そこの二人が恋に落ちるシーンからの気持ちというのが稽古から始まって初日までの間、毎回恥ずかしいなと思っているので自然に「照れる」という空気が出せるんじゃないかなと思っています。わりとそこの一連が好きかなと思います。
橋本 特に稽古中はマスクもしてたしね。
浅川 そうなんですよ。
升 たしかに。
橋本 外した時の・・
浅川 そう。こんな感じなんだって(笑)
橋本 そうそうそう。2年前もずっとマスクをしてたしね。
浅川 一回も外してないもんね。
橋本 下半身はもう・・ね。
浅川 下半身?
橋本 顔の下半身(笑)。
(一同笑い)
橋本 顔の下半身は見えない状態でしたから。ようやく皆さんの顔が見られたという感じですから。
――そのシーンの橋本さんのお気持ちを聞かせてください。
橋本 えー!?ドキドキしてます。ほんとに慣れない感じがありますし、ずーっと見つめ合っているので外したくても外せないし、外したら負けだと思うし。
浅川 ハハハハハ
橋本 そこと戦ってます。
浅川 外したら負けゲームになってます。
橋本 照れるからね。そういう風に考えないと気持ちが紛れないから・・やっぱり照れますね。
――読むときは前を向いていることが多いですもんね。
橋本 でもこの『ブンとフン』の舞台って、前というよりほんとに話しかけるような芝居なのかなって思っていて。朗読劇なんだけど、朗読劇以上のことをしているなというのが感じられますね。自分の中でも。
――なるほど。では、気に入っているシーンは?
橋本 ほんとに一つひとつすごく素敵なシーンばかりなんですけど、僕もブンちゃんとの会話のシーンなんですが、好きになるところの歌があるんですよ。初めて告白する歌。そこの歌が気に入ってます。
――理由は?
橋本 芝居的にも面白いし、切り替えと言いますか。やっぱり好きだったんだなという気持ちをそこでぶつけるので・・何より歌がいいですね!包み込むような歌がいいと思います。
浅川 かみむら(周平)さんが喜んでいると思います。
橋本 歌、全部良くないですか?ほんとに全部気に入ってます。
――升さんは?
升 さっきはっしーくんが言ったみたいに、生のピアノに大高(洋夫)さんのギターがあって、鹿野(真央)ちゃんのバイオリンもある。舞台に立っていても仲間が弾いてくれているという感じがたまらなく嬉しくて幸せな気持ちになれます。それはもちろんあるんですけど、一番楽しいのは、大高さんが警察長官で必死になって歌ってるあれを後ろから冷ややかに見ながらコーラスに参加している。そこの空気感がすごく楽しいですね。
――どんなカンパニーだと思いますか?
橋本 2年前に始めたのが強かったのか、ほんとに一致団結をしているカンパニーなのかなと思います。今回初めましてだったらここまでいかなかったなと思います。
――どんな人に観てほしいですか?
橋本 どんな人に観てほしですか?升さん。
升 全ての人にでしょう。
橋本 たしかに(笑)。
升 朗読劇が好きという人はたぶんいらっしゃると思うんですけど、そういう方にももちろん来ていただいて、「こんな朗読劇あるんだ!」と思っていただきたいですし、普通のお芝居が好きだよという方にも「これ朗読劇じゃないみたい!」って思っていただきたいですね。そして井上ひさしさんのファンの方にも来ていただきたいです。黒柳徹子さんにも(笑)。
橋本 ああ!来ていただきたいですね!欲を言えば(笑)。
――今回演じていて難しいと思うところはありますか?
橋本 毎回外部の舞台をやらせていただく時にお話しさせていただいているんですが、やっぱり漢字が読めないので(笑)。
(一同笑い)
橋本 漢字が読めないので台本全部にフリガナふってあるんです。
升 全部にふってある!?
浅川 やだー(笑)。
橋本 やだー!?初めて引かれました(笑)。
(一同笑い)
橋本 やっぱり最初はそことの葛藤でした。今はもう大丈夫ですけどね。
――これだけ多くの作品をやっていたらかなり網羅するんじゃないですか?
橋本 うーん。やっぱり言葉的にも難しいし・・だけど、そこを自分のものにするというのが毎回僕のテーマなので、今日から始まりますが千穐楽までにも成長していけたらいいなと思っています。
――ABC-Zのメンバーには報告しましたか?
橋本 してないです。
(一同笑い)
橋本 今、メンバーの戸塚くんと五関さんが大阪で舞台をやっているので・・
浅川 休演日は大阪に行かれるんですよね?
橋本 行かない行かない(笑)。やめれくれよ!マジでやめてくれよ!(笑)。
浅川 メンバー愛が強いなと思って。
(一同笑い)
――お互いちゃんと舞台を観ようと?
橋本 まぁ、僕の方が(公演期間)長いですし、休業中の塚ちゃんも応援してくれてると思うので、ABC-Zの為にも最後まで頑張っていきたいですね。
――塚ちゃんもよく観に来てくれたりしてましたよね。
橋本 そうですね。来ていただけるなら来ていただきたいですね。観て元気をもらって回復していけたらいいなと思いますよね。
――では、最後に初日に向けての意気込みをお願い致します。
升 2021年にできなかったもののリベンジということでもないんですけれども、再演のような気持ちにもなりかけているんです。しかし、じつはこれが初演なので、まだどなたにも見せていません。今回は最後まで完走しますので、ぜひお越しいただきたいと思います。
浅川 ようやく幕が開くということで、改めて本当に嬉しく思っております。朗読劇なんですけれども、音楽劇ということで歌もたくさんありますし、バイオリンとピアノとギターの生演奏があって、劇場にいるとすごくライブ感というか、臨場感をたくさん感じていただけると思いますので、ぜひたくさんの方に足を運んでいただきたいなと思います。朗読劇というものにあまり触れたことがない方っていると思うんですけど、そういう方にも朗読劇って思っていた
よりも動くんだなとか、華やかなんだというふうに思ってもらえる作品になったんじゃないかな思いますので、キャスト、スタッフ一同、最後まで全力で頑張ってまいりますのでぜひたくさんの方にお越しいただけたら嬉しいです。
橋本 2年前に本番数日前に僕がコロナに感染してしまい、中止になってしまって本当に悔しい想いをしました。2年前の台本を今でも使っていますし、(上演できて)すごく嬉しいです。この日が来るとは知っていたけど、本当に来たんだというこの気持ち。お客さんにもこの気持ちを受け止めてもらいたいです。コロナもまた流行り始めていますから、そこに気をつけて、この一週間このメンバーで最後まで頑張って行きたいと思いますし、この2年間の想いをぶつけたいと思います。最後まで応援よろしくお願いします。
舞台写真
©岩田えり
よみステージ 音楽劇「ブンとフン」”は、2023年6月15日(木)~6月23日(金)東京・よみうり大手町ホールにて上演。
公演概要
よみステージ 音楽劇「ブンとフン」
【出演】
橋本良亮( A.B.C-Z ) 浅川梨奈
大高洋夫 松永玲子 林田一高 鹿野真央
升 毅
【原作】 井上ひさし
【脚本・演出】 G2
【音楽・演奏】 かみむら周平
【日時/会場】 2023年6月15日(木)~6月23日(金) 全10公演
よみうり大手町ホール(東京都千代田区大手町1-7-1)
【チケット料金】 全席指定 8,800円(税込)
【チケット発売日】 2023年4月23日(日)10:00~ 一般発売開始予定
【主催】 読売新聞社 / エイベックス・エンタテインメント
【企画】 NHKエンタープライズ
【制作】 エイベックス・エンタテインメント
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