音楽劇『精霊の守り人』梅田彩佳インタビュー
上橋菜穂子作の人気ファンタジー小説『精霊の守り人』の初舞台化が決定。日生劇場開場60周年記念公演として2023年7月29日(土)から日生劇場ほか全国で上演される。皇子チャグムの用心棒を務めることになる短槍遣いの用心棒・主人公のバルサをダブルキャストで明日海りお、梅田彩佳が演じる。
昨今、ミュージカル『スワンキング』や『りんご』、『ピエタ』などミュージカルの出演が続く梅田彩佳に話を聞いた。
用心棒バルサを演じるにあたり、「強い女性の役が初めてで、それでいて、愛が中心にあるバルサをどうやって演じていくか、アプローチを考えています。今も勉強しております。演出の一色さんから、“梅田版バルサ”でいいと言っていただいて。バルサに寄せるということではなく、私自身が本来持っているものをバルサに近づけられたら、と考えています。私は、バルサほど壮絶な人生を経験していない。でも、バルサのように傷ついた人こそやさしさを持っているはずだと思うので、私自身としては、今まで挫折したことや苦しかったことを寄せ集めて、その部分を強く表せられたらと思います」と力強く語った。
「梅田バルサもよかった!と言ってもらえるように頑張りたいと思います。バルサのファンもたくさんいると思うので、バルサとしての色は壊さずに、自分らしさも付け加えられたら」と、稽古で今後さらに作り上げたいと続けた。
稽古が始まって数日が経ったインタビュー当日。カンパニーの雰囲気を聞くと、「演出の一色さんが、一人一人とお話ししてくださる。しっかりと導いてくれ、ダメな時はダメと制してくれる部分もありつつ、絶対に否定はしない。自由に演じてみるチャンスを与えてくれる。だからこそ、それぞれが良いところを持ち合えているのではないかと思います。共演者の皆さんは本当に芸達者で、何をやっても受け止めてくれると、既に感じています。様々な分野でご活躍の方が集まっているのも見どころです。タンダ役の村井良大さんと山崎樹範さんのWキャストという、全然違うタイプのタンダを楽しめるのも、今回ならではなのではないでしょうか」と笑顔を見せた。
また、日生劇場ファミリーフェスティヴァル公演として、子どもたちも多く来場する本作に関連して、自身の幼少期の観劇体験を聞くと、「小さいころに観たコンサートやお芝居で、まるで別世界に行けたような感じを受けました。生で観て、まるで自分が同じ世界にいるように思わせてもらえる空間。2時間でもどこか遠くに行けたような感覚を感じました。この時心から感じた『楽しい』という感情から、実際にアイドルになりましたし。そして、今ではこうして舞台に立てている。今、本当に親にも感謝しています」と語った。
ミュージカル作品の出演が続いていることについて、「ミュージカルが本当に好きなんです。なぜかというと、ミュージカルって、誰一人諦めていない、立ち向かっている人しか存在しないと思うんです!グループにいた時は、誰かに求められたことをやるということが多く、迷ってしまうこともあった。でも、ミュージカルを観た時、自分がしたいことを表現している世界があるって感じて。人間が本来持つ感情の素晴らしさを伝えてくれる・・観終わった後に、なんとも言えない幸福感を得られるところがミュージカルの素晴らしさだと思っています」と熱く語った。
今回、新潟県、千葉県、山口県などでも巡回公演がある本作。今までの活動では、日帰りが多かったとのことで、「泊りで行くのが楽しみです!『地元に来てくれる!』というコメントをSNSなどでも見かけたので、近くの劇場に来てもらえたら嬉しいです。新潟はお米が食べたいな(笑)。岩国など行ったことのない場所も多くて、その土地でお散歩するのも楽しみです。家族で観られるミュージカルもなかなかないと思うので、とても嬉しいです」と目を輝かせた。
最後に、舞台を楽しみにしているお客様、お子さまへメッセージをもらった。
「実際にキャストやスタッフの中でも、子どものときに日生劇場で初めてミュージカルを観た、という方も多いんです。自分自身も子どものときに出会った“一つの夢”。そんな夢を作るチャンスを、私ももらえたと思うと、本当に精一杯演じなくてはと身が引き締まる思いです。そして、何より素直に楽しみたいと思います!お客様にも純粋にお話を楽しんでもらえたら嬉しいと思っております!」と締めくくった。夢を与える側になる、そんな梅田の『精霊の守り人』への挑戦に期待したい。公演は、8月4日(金)13時に追加も決定。全国各地でも上演されるので、是非、近くの劇場で体感してみて。
公演概要
日生劇場開場60周年記念 音楽劇『精霊の守り人』
【原作】「精霊の守り人」 上橋菜穂子 作 偕成社 刊
【脚本】井上テテ
【演出】一色隆司
【音楽】かみむら周平
【出演】
明日海りお 梅田彩佳 ※Wキャスト
渡部 秀 水石亜飛夢 小野塚勇人(劇団EXILE) 健人 唐橋 充 /黒川想矢 込江大牙 ※子役・Wキャスト
雛形あきこ /村井良大 山崎樹範 ※Wキャスト
麻実れい(声の出演)
池田美佳 及川崇治 杉浦勇一 東間一貴 福本鴻介 森山晶之 矢島みなみ 吉田彩美
【演奏】
Key かみむら周平(ツアー:杉田未央)/ Vc 大島 純 / Reed 相原雅美 / Perc 岡田直樹
【日程・会場】
<東京公演>2023年7月29日(土)~8月6日(日)日生劇場
【チケット料金(税込)】
■日生劇場ファミリーフェスティヴァル公演
大人:S席6,000円・A席4,000円/子ども(中学生以下):S席3,000円・A席2,000円
※3歳未満入場不可
■特別公演
S席9,000円 /A席7,000円
※未就学児 入場不可
※子ども料金はございません
【チケット一般発売】2023年5月25日(木)11:00~
【お問い合わせ】公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]:nissaytheatre.or.jp/contact/
◆日生劇場ファミリーフェスティヴァル 全国公演
<枚方公演>2023年8月13日(日)枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
■お問い合わせ:枚方市総合文化芸術センター 本館 072-845-4910
<新潟公演>2023年9月3日(日)新潟県民会館 大ホール
■お問い合わせ:
・3月31日まで:公益財団法人新潟県文化振興財団 事業課 025-228-3577
・4月3日以降:新潟県 文化課 025-280-5139 / 新潟県民会館 025-228-4481
<東総公演>2023年9月9日(土)千葉県東総文化会館 大ホール
■お問い合わせ:千葉県東総文化会館 0479-64-2001
<岩国公演>2023年10月1日(日)シンフォニア岩国 コンサートホール
■お問い合わせ:シンフォニア岩国 0827-29-1600
◆ニッセイ名作シリーズ公演
※本作品は、ニッセイ名作シリーズ公演として、小学生を対象とした無料招待公演を実施します。
<長野>2023年8月31日(木) サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)
<新潟>2023年9月6日(水) 柏崎市文化会館アルフォーレ
<札幌>2023年9月13日(水)~9月15日(金)札幌文化芸術劇場hitaru
<大阪>2023年9月20日(水)~9月21日(木)NHK大阪ホール
<熊本>2023年9月28日(木)市民会館シアーズホーム夢ホール
【主催】公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]
【企画・制作】公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場] 株式会社NHKエンタープライズ
【制作協力】エイベックス・エンタテインメント株式会社
【協賛】日本生命保険相互会社
【公式HP】https://moribito.nissaytheatre.or.jp
【公式Twitter】@MoribitoStage