• HOME
  • ニュース
  • 千葉雄大と藤井隆が踊り狂う!?『ジャズ大名』開幕!

千葉雄大と藤井隆が踊り狂う!?『ジャズ大名』開幕!

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』が12月9日(土)より開幕。公演に先立ち、8日同劇場にて公開ゲネプロと取材会が行われた。

本作は、筒井康隆の傑作小説『ジャズ大名』を福原充則、山西竜矢の上演台本、福原の演出で舞台化。江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った藩主が、彼らの音楽に魅了され、城中でジャムセッションを繰り広げる様子を描いた、音楽に彩られたコメディ。幕末にあったかもしれない歴史の一コマを音楽とダンスの狂乱とともに描くき、現代の日本を明るく彩る。

取材会には、千葉雄大、藤井隆、富田望生、上演台本・演出を務める福原充則が登場。

音楽好きの荻野山中藩の藩主・大久保教義を演じる千葉は、「幕が開いてから降りるまでこんなに汗をかいている舞台は初めてで、音が鳴ったら自然と揺れる体になっています(笑)。劇場を揺らしてお客様に病みつきにさせて、また来たいなと思ってくれたらすごく嬉しいです。寒い冬にこれからなっていきますが、熱くお届けしたいと思っていますので、是非、劇場にお越しください」とコメント。また、稽古場での印象深いエピソードを問われ「お稽古場の席ってわりと決まっていて、近くの席の方とお話しするのことが必然的に増えるんですが、今回席替えがあったんです。学生時代以来だったんですが、みんなと話し合う時間もより増えたような気がして、いい席替えでした(笑)」と笑いを交えて語った。

家老・石出九郎左衛門を演じる藤井は「一年の中でも華やかで賑やかな12月と1月にジャス大名に参加できていることを嬉しく思っています。出演者の皆さんとスタッフの皆さんと仲良くなれて楽しくて、早く本番ができたらいいなと早い段階から思っていましたので、楽しみでしょうがないです」と初日への思いを吐露。また、「原作も映画も80年代の作品ですので、今とはまた違う表現方法をどのように表現するのかなと思ってすごく楽しみでしたし、すごく挑戦的だなと思っていました」と、作品の印象を語り、「お陰様で50歳を超えてまいりまして、膝や腰を皆さんに心配をしていただいてまして。今回、足袋一枚で舞台上にあがるので、一日中舞台上いると芯から冷えて膝も腰も痛い状況なんですが、そんなことよりも早く明日にならないかなと思うくらい本番が楽しみです」と熱い想いをのぞかせた。

やこほかを演じる富田は「今までは、舞台に上がる前に役の気持ちを作ってから出ていくタイプだったので、稽古当初は時間がないまま役が変わることに対する混乱もありました。でも、やこという人間がすべてに化けているんだというのを掴めたとき『理解できるような気がする』と思ったのは大きな発見でした。大変なこともありましたが、楽しい、新しい発見がすごく多い稽古場でした。つむじから足の爪までぞわぞわと熱く燃え上がるような作品になっています。何度も出てくる音楽があるんですが、帰りの電車や車の中、歩いているときにこの音楽がぐるぐるとまとわりつくような時間になればいいなと思います」と期待に胸を膨らませた。

筒井康隆の大ファンの福原は「大好きな筒井先生の作品をやらせていただくというのはとても緊張しますし、とてもイヤだな、という気持ちで。でも絶対断りたくはないなと、向き合わなきゃいけないな……という思いが同時に浮かんできて今ここにいます」と思いを語り、「舞台上で起こることは誇張はしていますが、お客さんの心中にあるものを増幅して見せるものだと思っているので、お客さんからパワーをいただいて舞台上からお返しできればと思います。舞台はお客さんが入ってくださってやっとピースが埋まるものだと思いますし、完成が楽しみです。オープンな気持ちでご覧になっていただき、普段自身に内包されている感情が舞台上で爆発する様を楽しんでください」とアピールした。

撮影:引地信彦
あらすじ
維新の嵐が吹き荒れる江戸末期、アメリカの南北戦争が終結し、解放された黒人奴隷が故郷のアフリカを目指して船に乗り込むが、日本の小藩に流れ着いてしまう。鎖国の世、外国人の取扱いに困る藩の役人らは彼らを座敷牢に閉じこめておくが、好奇心旺盛な藩主・大久保教義(千葉雄大)は彼らの奏でる楽器の音に夢中になり、家老・石出九郎左衛門(藤井隆)の制止も聞かず、次第に城中を巻き込んでジャム・セッションを繰りひろげていく。熱狂はいつまでもいつまでも続き、そして・・・・。

本公演は、神奈川公演は12月24日まで、兵庫公演を神戸文化ホールにて1月7・8日、愛知公演を刈谷市総合文化センターにて13・14日、大阪公演を高槻城公園芸術文化劇場にて20・21日に上演される。


公演概要
KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース
『ジャズ大名』
原作:筒井康隆 <「エロチック街道」(新潮文庫)所収>
上演台本:福原充則 山西竜矢
演出:福原充則
音楽:関島岳郎
振付:北尾亘
出演: 千葉雄大 藤井隆
大鶴佐助 山根和馬 富田望生 大堀こういち
板橋駿谷 北尾亘 永島敬三 福原冠 今國雅彦 佐久間麻由
ダンテ・カーヴァー イサナ モーゼス夢
高田静流 入手杏奈 米田沙織 山根海音 神野幹暁
演奏: 大熊ワタル 川口義之 辰巳光英 和田充弘 桜井芳樹 こぐれみわぞう 関根真理 関島岳郎
【日程・会場】
2023年12月9日(土)~12月24日(日)KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>
<兵庫(神戸)公演>2024年1月7日(日)~8日(月・祝) 神戸文化ホール
<愛知(刈谷)公演>2024年1月13日(土)・14日(日) 刈谷市総合文化センター
<大阪(高槻)公演> 2024年1月20日(土)~21日(日) 高槻城公園芸術文化劇場
【公式サイト】https://www.kaat.jp/d/jazz_daimyo