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Travis Japan 七五三掛龍也・吉澤閑也W主演 「普段とは違う”しめしず”になっている 」『ダブリンの鐘つきカビ人間』開幕

Travis Japanの七五三掛龍也と吉沢閑也がW主演を務めるミュージカル『ダブリンの鐘つきカビ人間』の公開ゲネプロ及び初日前会見が、7月2日に開催された。

『ダブリンの鐘つきカビ人間』は、ダークファンタジーの名手・後藤ひろひとが1996年に生み出し、1996年の初演以降、何度も上演されてきたユーモアと切なさが入り乱れるポップなダークファンタジー。初のミュージカル化に際し、ウォーリー木下が脚色・演出、ケルト音楽に造詣の深い中村大史が音楽を手掛ける。

物語の世界の街に住む「カビ人間」役を七五三掛龍也、そして、物語の世界に迷い込む「聡」役を吉澤閑也が演じる。物語の世界の住人で、町中に流行った奇妙な病のせいで、思っていることの反対の言葉しか話せなくなった「おさえ」役には伊原六花、聡と共に物語の世界に迷い込む「真奈美」役には、加藤梨里香。さらに、「戦士」役に入野自由、「神父」役にコング桑田、「親衛隊長」役に小松利昌、「天使」役に竹内將人、「市長/老人」役に松尾貴史、「おさえの父(ジジイ)」役に中村梅雀といった、手練れの顔ぶれが揃った。

初日前会見には本作に出演する七五三、吉澤、伊原、加藤、松尾、中村、そして、ウォーリー木下(脚色・演出)、後藤ひろひと(作)が登壇。

――まず、それぞれより初日に向けての意気込みをお願いします。

後藤 こんなに素晴らしい劇場、そして美しいセットと衣裳で舞台が始まることはものすごく嬉しいことだと思っております。30年ほど前に書いたおさえとカビ人間のものすごく悲しいストーリーなんですが、こんなに幸せな二人はいなんじゃないかなと思います。楽しい舞台になっておりますのでよろしくお願いいたします。

ウォーリー木下 充実した稽古でした。劇場に入ってからも微調整を重ねて明日の初日に120パーセントの力を出せると思いますので、ぜひ期待しておいてください。

七五三掛 今回初めてTravis Japanのメンバーの閑也とダブル主演でやらさせていただくんですが、緊張と同時にワクワクしていてほんとに明日が楽しみです。カビ人間のハットの技の難易度がけっこう高いので100パーセント成功できるように頑張りたいと思います。

吉澤 聡は自分の性格にも近いですしビジュアルも皆さんのようにメイクをやっていないのでほぼ閑也です(笑)。皆さんにいじられたりと、本当に和やかな雰囲気で稽古をさせてもらいました。そして29歳でお芝居に打ち込むのが初めてなのですごく緊張はしているんですが、ちゃんと聡になりきれるように・・・

七五三掛 まだ28歳じゃない?

吉澤 29歳に来月なります!本当にいい29歳を迎えられるように頑張ります!ありがとうございます。

伊原 最初に脚本を読んだ時に心を掴まれて稽古がすごく楽しみでした。実際に稽古が始まっても悩みながらもとても楽しい日々を過ごすことができ、劇場入りをしてからも新しい発見がたくさんあったので、頼もしい皆さんと一緒にこの素敵な作品をお届けできることがすごく楽しみです。頑張りたいと思います。

加藤 明日が初日でお客様がこの作品を観てどんな反応をするんだろうとすごくワクワクしています。真奈美は聡と一緒にこの物語の中に入り込んでいくキャラクターなんですが、お客様も一緒に入り込んでいただいて最後の結末をぜひ楽しんでもらえたらなと思います。とにかくよく喋る二人(真奈美と聡)なので、 その掛け合いも本番は楽しめたらなと思います。

松尾 この作品の初演を下北沢のザ・スズナリで観た時に、小劇場でこんなに壮大な世界が繰り広げられることにイメージの冒険がおきました。その後、パルコ劇場で大倉孝二くんと片桐仁くんが演じたカビ人間を客席で観ていたんですが、まさかのその名作にストーリーテラー的な役割として自分が呼んでいただけるなんて。今回初めてミュージカル仕立てになってやることがすごく多くて、皿回しを何十枚もやる人みたいな感じでオロオロしています(笑)。出演者、あるいはスタッフ全員そんな気持ちで明日の初日を迎えると思います。その辺も含めて想像していただけたら楽しいかと思います。よろしくお願いいたします。

中村 すごい奇想天外な設定で、しかもハニーでキュートでラブリーでショッキングで。だけど実はすごく深くすごく謎が込められたファンタジックなドラマです。ステージには本当にびっくりするような仕掛けがたくさんあるんですが、アナログで動いてる部分がたくさんあるので一人一人の一瞬の不注意でどんなことになるかわからない!という、すごく目まぐるしいステージになっています。でも、お客さんが喜んでくれるだろうなと思うと本当にワクワクしております。どうぞご期待ください。

――後藤さん、この作品がミュージカルになるということでどのような思いですか?

後藤 驚きました。実は私自身もずっとやってみたいなとは思っていたところだったので、ウォーリーくんからぜひやってみたいと言われた時に「これはもう彼に任せるしかない」と思って安心して任せたので面白いものになっていると思います。

――ウォーリーさん、この作品に対するいろんなこだわりがあったと思いますが、いかがでしょうか。

ウォーリー木下 本当に筋立てがしっかりしていますし、物語のいろんな空和的要素もあれば現実的な要素もあれば、登場人物たちのカラフルな群像劇もある。これはもうミュージカルにうってつけだと最初から思っていましたので、今日も舞台稽古をしていてミュージカルにしてよかったなと思っています。

――七五三掛さん、初主演ということで出演のお話がきた時はいかがでしたか?

七五三掛 本当に嬉しかったですね。脚本を読ませていただいて楽しさと恐怖という二つのドキドキを感じました。カビ人間は今まで挑戦したことのない役柄だったので、どう演じたらいいかすごく考えながら稽古をしていました。でも、ここまでピュアで心が綺麗で真っ直ぐな役を初めてやらせていただいたので、自分の中で新しい扉が開いた感じがしました。

――ピュアな部分は通じる部分があるんじゃないでしょうか?

七五三掛 そうですね(一同笑い)。僕も真っ直ぐすぎて空回りすることもあるので、そういった部分では共感できる部分がたくさんありました。

――今の姿がカビ人間ということですが、醜くないですよね(笑)

七五三掛 ほんとですか?(一同笑い)。顔も今はカビメイクで、小さい粒をひとつずつ自分でもつけてるんですね。だからすごく時間がかかるという。

――どれくらい掛かるんですか?

七五三掛 1時間20分ぐらいですかね。

松尾 メイクの時、隣に座っている人がどんどん変わっていくもんね。

(一同笑い)

七五三掛 僕のメイク時間が長くてずっと座っているので隣の席の人がどんどん変わっていくんです(笑)。

――吉澤さんは、今回のお話がきた時にどのようなお気持ちでしたか?

吉澤 もう本当にびっくりして、「僕でいいんですか!?」ってマネージャーさんに言ったくらい驚きました。お芝居をするのも初めてで、セリフの覚え方もわかんないしどうすればいいんだろうと思っていたんですが、キャストの皆さんやウォーリーさんにアドバイスをいただいて稽古に臨ませていただきました。吸収することばかりで毎日刺激的で稽古が過ぎるのが早かったです。そして僕のメイクの時間は15分ぐらいです。聞いてないか(笑)。

(一同笑い)

――Travis Japanの中でお二人が出演するということで支え合って稽古に臨んだ感じでしょうか?

七五三掛 普段からグループの中で“しめしず”と言われてるんですけど、この舞台では普段グループで見せる“しめしず”とはまた違った“しめしず”になっているのかなと思います。新たな“しめしず”が見られると思います。

――二組のラブストーリーも気になるところですが、伊原さんは七五三掛さんの印象はいかがでしょうか?

伊原 七五三掛さんは、すごく品があって「七五三掛さん」って感じの方なのかなと思ってたんですけど、意外と「七五三掛!」っていう感じです。

(一同笑い)

七五三掛 それ、詳しく言うと?

伊原 男らしいというか。けっこうストイックで。二人のシーンのは細かく意見を交換し合いながらやっていたので、本当に信頼できる素敵な方だなっていう印象です。カビ人間の真っ直ぐさにおさえがどんどん変わっていく部分があるんですが、そういうところは引っ張っていただきながら稽古ができたので初日が開けても進化していけたらいいなと思っています。

――男らしいというのはどういうところでしょうか?

伊原 なんだろう(笑)?物怖じしないというか・・すごい自分のペースがあるので出トチをしても「これが正解です!」っていう感じでできちゃったりとか・・なんだろう(笑)

七五三掛 変にマイペースなんだと思います(笑)。

――七五三掛さんから見て伊原さんはいかがですか?

七五三掛 とても元気で常に笑顔なイメージがあります。稽古場でもずっと笑顔でいてくださりますし、伊原さんの周りには常に誰かがいるというか。輪の中心にいるみたいな印象を稽古では受けました。

――では、加藤さんは吉澤さんの印象はいかがでしょうか?

加藤 お互い人見知りなので最初はどうやって真奈美と聡の距離を作っていくかをすごく苦戦したなという風に・・・

吉澤 申し訳ない!(加藤に向かって頭を下げる)。

(一同笑い)

加藤 あ。いや違う!私もそうなんですけど(焦)。でも、すごい二人で成長していったという感じがあって、セリフや歌を合わせる時間を過ごす中で真奈美と聡の関係性を築けていけたかなと思います。

吉澤 梨里香ちゃんがすごい引っ張ってくれるんで、ほんとに真奈美と聡っていう感じで、すごい引っ張られてほんとに成長させていただいて感謝しています。ほんとに嬉しく思います。

――今回初ミュージカルということで、何か七五三掛さんからアドバイスをいただいたりしましたか?

吉澤 稽古場でしめと喋ってる印象がなくて。別々のシーンが多いのもあって、こっちから喋りかけないと(しめが)集中しすぎて・・天然なんで喋りかけてこないんで。喋りかけても全然返答がない時もあるので、それを梨里香ちゃんと六花ちゃんとみんなで崩しにいってたんですけど、それにも気づいてなくて。

伊原・加藤 崩しにいってない(笑)。

吉澤 行ってないですか!?

(一同笑い)

吉澤 しめが猫をかぶってるっていうか、悪い言い方ですけど(笑)。よそ行きの顔で稽古をしているなと感じたので(笑)。Travis Japanのメンバーとして。

七五三掛 緊張してたんだよ。

吉澤 緊張してるからそれを崩したいなっていう思いで稽古をしてました。

――崩れたんでしょうか?

吉澤 はい!崩れました。

七五三掛 崩れたの(笑)?

吉澤 崩れました。

(一同笑い)

――梅雀さん、すごく微笑ましく見ていましたが。

中村 みんなほんとにピュアで、それぞれの個性をふんだんに弾けさせているのでとても素敵だなあと思っております。パワーがあります。

――松尾さんはいかがですか?

松尾 なんて言うんですかね。妖怪カタログみたいな人たちなんですよ。役柄がですよ。それぞれの特質がバラエティーに飛んでいて、稽古場の関係性もそれに似たような感じになっていました。現実の虚構の中の役割みたいなものがないまぜになってそれがすごく面白いというか。あと、若い方たちは吸収力がすごいくて可塑性が高いですよね。自分がこの年の頃にこんなことができていたらもっといい線いってたのになって思いますね(笑)。

――これまでの作品をご覧になっていて、今回ミュージカルになるわけですが、松尾さんからみていかがですか?

松尾 無条件に人におすすめしたいくらい本当にすばらしいです。一つの世界観が一つの町の中で集約し凝縮してるところに時空を超えたおもしろい物語が紡がれている。イリュージョンもたくさんあるし、ビジュアルも素晴らしい。また音楽がすごいですよ。あの曲が鳴り始めた!っていうだけでワクワクする。そんな場面の連続です。

中村 家に帰っても曲がグルグル回ってる。もうノイローゼですよね

(一同笑い)

――七五三掛さん、吉澤さん、役作りにおいて難しかったところ、楽しいと感じたところは?

吉澤 僕は聡が自分に近かったので、閑也の部分を薄めて聡にしていくことがすごく難しかったです。稽古中にもウォーリーさんに「閑也が出てるよ」と言われることもあって、聡にしていくことが大変だったなと思います。あと、一つ一つの仕草に理由を付けたりするところも大変でしたが、楽しかったなと思います。

七五三掛 カビ人間は見た目とは裏腹に心が綺麗でとにかく真っ直ぐなんですけど、そういった共通する部分を自分の中で発見していきました。これまでこういった感じの役を演じることがなかったので、カビ人間の感情をどう自分ごとにしていくかということにすごく時間がかかりました。カビ人間はおさえちゃんとコミュニケーションを取っていく中で成長していくんですが、そういったところを繊細に演じながら見つけていき稽古を重ねる中でカビ人間が自分の中にすっと入っていく感じがしました。また、カビ人間はハットを友達のように扱っているので、日常的にハットを使っているように見せるまでに二週間くらいかかりました。家にハットを持ち帰って先生に教えてもらったことを練習したり、稽古前に触ったりしていく中で自然とカビ人間のスイッチが入るようになりました。すごく僕にとって大切なアイテムです。

――ハットも挑戦だと思いますが、今回の舞台で挑戦したことがあるとお聞きしたんですが。

七五三掛 そうですね。ハットともう一つあって。ウォーリーさんとお話をしていく中でやらせてもらうことになったんですが、僕たちの先輩の堂本光一さんがやられている伝統の技、“階段落ち”というのを今回やっているのでそこも見どころです。先輩の階段落ちを映像で見て勉強したんですがとにかく難しかったです。

――最後に、お二人よりお客さまへメッセージをお願いします。

吉澤 毎回泣きそうになるぐらい感動するシーンがあったり楽しくておもしろいシーンがあるので、舞台をあまり見ないよっていう方ものめり込める作品だと思います。ぜひこのミュージカルを楽しんでいただけたらなと思います。

七五三掛 この作品は、普段自分たちが生活している世界とは全く違う異世界に連れて行ってくれる作品だと思います。ケルト音楽と共に、このミュージカル『ダブリンの鐘つきカビ人間』の魅力にどっぷり浸かっていただけたらいいなと思っています。

舞台写真

撮影:岡千里

【ストーリー】
とある山中。中世のアイルランドを思わせる不思議な土地、そして音楽…。
旅行中の聡と真奈美は霧のために立ち往生し、ある老人の住む洋館に一夜の宿を求めた。
問わず語りに老人が語る昔話に、だんだんと心を奪われていく。
むかしむかし。
この土地を不思議な病が襲ったときのこと。
病の症状は人によって違っていた。指に鳥が止まってしまう病。天使の羽が生えてしまう病…。
そんな中でも、最も不幸な病に冒されたのが、心と体が入れ替わり、心は水晶のように美しく、しかし誰も近づきたがらない醜い容姿となったカビ人間。
カビ人間は、その容姿から村人たちに疎まれ、ただ一人で鐘を撞いている。
そんなカビ人間とある日、出会ってしまったのが、思っていることの反対の言葉しか話せなくなった娘・おさえ。最初はカビ人間におびえていたおさえだが、その美しい心に触れて、徐々に彼に心を開いていく。
しかし心惹かれれば惹かれるほどに、おさえの口から出るのはカビ人間への罵倒の言葉。
やがてその言葉が、カビ人間を窮地に追い詰めていく…。
一方聡と真奈美は、老人の話に夢中になっている間に、気がつくとこの不思議な世界の中に入り込んでいた。
そして、病を治すのは伝説の剣・ポーグマホーンであることを親衛隊長から教えてもらった真奈美はしり込みする聡を引っ張って剣を探す旅に出る。
その頃、おさえの罵倒の言葉を信じ込んだ村人たちによって、追い詰められていくカビ人間。
ポーグマホーンと不思議な歌、そして鐘の音が重なった時、悲しくも美しく、残酷な奇跡が起きる…!

本作は、東京公演を7月3日(水)~10日(水) 東京国際フォーラム ホールCにて、大阪公演を7月20日(土)~29日(月)  COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演。


<公演概要>
PARCO&CUBE produce 2024 『ダブリンの鐘つきカビ人間』

作:後藤ひろひと
脚色・演出:ウォーリー木下
音楽:中村大史

出演:
七五三掛龍也(Travis Japan) 吉澤閑也(Travis Japan) 伊原六花 加藤梨里香
入野自由 コング桑田 小松利昌 竹内將人
安田カナ 安福毅 Ema 工藤広夢 半山ゆきの
松尾貴史 中村梅雀

公演日程:
【東京公演】
2024年7月3日(水)~10日(水) 東京国際フォーラム ホールC
【大阪公演】
2024年7月20日(土)~29日(月)  COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

企画・製作:パルコ/キューブ
公式サイト:https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/dublin2024