ゼラ役・牧島 輝「皆さんの心の中の中学生を喜ばせられる作品」演劇『ライチ☆光クラブ』2025本日開幕!
1月10日から26日まで東京・IMM THEATERで上演する、演劇『ライチ☆光クラブ』2025。初日を前に、公開ゲネプロと初日前会見が行われた。
「ライチ☆光クラブ」は、古屋兎丸が2005年に発表した漫画作品で、本作は4度目の舞台化となる。脚本・演出に、自身で劇団時間制作を立ち上げ、主宰を手掛けている谷 碧仁を迎え、リアルな少年たちの感情を抉り出し、《会話》で紡いでいく、新しい演劇『ライチ☆光クラブ』2025を作り上げる。
作中では、工場の黒い煙に包まれた螢光町を舞台に、廃工場に集い、光クラブと名乗る少年たちの物語が展開する。主人公・ゼラ役を牧島輝が務めるほか、タミヤ役で岐洲匠、ジャイボ役で中山咲月、ニコ役で小西成弥、雷蔵役で望月春希、カネダ役で芳村宗治郎、デンタク役で福崎那由他、ダフ役で原嶋元久、ヤコブ役で櫻井健人、萩尾先生・常川母役で長尾純子、常川寛之役で加藤岳と伊奈聖嵐、ライチ役で尾関晃輔、カノン役で菊池日菜子が出演する。
工場の黒い煙に包まれた町「螢光町」。
その片隅の廃工場に集う少年たちは「光クラブ」と名乗り、崇高な目的の為に“ライチ”という甘美なる機械(マシン)を創り上げる。
彼らは醜い大人になることを拒み、永遠の美を夢見て、ひとりの美しい少女を捕獲する。
それが崩壊の始まりだった……。
少年たちの純粋な欲望は狂気を孕み、裏切り、依存、嫉妬が顔を出し始める。
愛とは一体なにか、希望とは一体なにか、永遠とは一体なにか。
剥き出しの少年たちによる美しくも儚い「叫び」の先に待ち受けている現実とは……
初日会見には、牧島 輝、岐洲 匠、中山咲月、演出・脚本の谷 碧仁が登場し、それぞれより作品への思いが語られた。
――出演が決まった時のお気持ちは?
中山 もともと作品を知っていたので、上演が決まったことは純粋に嬉しかったです。自分が1番好きなキャラクターのジャイボ役を務められることがすごく嬉しかったのと同時に、好きだからこそジャイボにどこまで近づけるかという葛藤もありました。でも実際に役をいただいたのはすごく嬉しかったです。
岐洲 僕はオーディションが決まってから作品を読みました。タミヤを知れば知るほど自分に近いものを感じて、絶対に勝ち取りたいなってところから勝ち取った時には「やっぱ俺でしょ」って自信を持って思いました(笑)。
牧島 出演が決まった時は嬉しくてガッツポーズしました(笑)。僕がこの作品に出会ったのは小学生の頃だったんですが、そこからいろんな形で舞台化や映画化もされて、まさか自分がゼラを演じられると思っていなかったので、非常に嬉しかったです。
谷 この作品のオファーをいただいたときに、自分ができることと作品を裏切らないということを自分の中で意識しようと思いました。感情というよりも、まず自分がやれることは一体なんだろうということが先に来て、そこに責任みたいなものを感じたことを覚えております。
――役作りをする上でこだわった部分は?谷さんは脚本、演出でこだわった部分があれば教えてください。
中山 ジャイボの美しい少年という設定がすごいプレッシャーだったんですが、美しさというものを追求するために、甘いものを稽古初日から絶ってずっとアーモンドだけで生活しています(笑)。それくらいストイックにジャイボに近づけたらなと思って役作りを頑張っております。
岐洲 自分らしくいること。あと、僕はあんまり漫画を読みすぎず、頼らず、自分でタミヤを見つけていこうと思い、自分でしっかり考えることを意識しました。
牧島 こだわりだらけなんですが、見てもらったらわかるように、この学ラン、メガネ、帽子と、みんなが揃うとすごく迫力があるんです。それくらい衣装さんもこだわってくれています。音楽も素晴らしいものが出来上がっているし、舞台セットもすごいんですよ。どのセクションの方々もほんとにこだわり抜いていて、僕たちよりもお芝居をしてるんじゃないかっていうくらいお芝居をしていると思います。ほんとにこだわり抜いたものばかりなので、それに僕たちが負けないように、いただいたものを活かして前に進められるようにいろんなものをキャッチして作っていくことを意識していました。
谷 脚本のところでいうと、会話劇にするところが主なこだわりです。シチュエーションは変わっていくんですが、群像劇と言われる劇を作りたいということと、エンタメを混ぜるということが、脚本の中では意識が大きかったかなと思っております。 演出の方では、各セクションの方や俳優部さんたち全員がクリエイティブにいられるように自分の中で考えました。全員が全員、自分の中で創造性を持ってそれを集合させるという方向に今回はすごく注力したなと思っております。
――稽古を経て感じた 本作の魅力を教えてください。
中山 最初に谷さんの作った台本を読んだときに、原作にないセリフがあったりして、自分が漫画で見た『ライチ☆光クラブ』の違う側面が見えて、これができるんだっていう喜びと、自分の知らない『ライチ☆光クラブ』が見られることに嬉しさを感じました。稽古場でみんなが実際にその役を演じた時に、演じてないところからも『ライチ☆光クラブ』みたいだなって思って、すごく楽しい稽古でした。
岐洲 小道具から舞台セットまで本当にすごくて、舞台上のセットを初めて見た時のことを今でも覚えています。「すげえ!これほんとに秘密基地だ!」と思って、登りたくなって登ったらすぐに怒られたんですけど(笑)。僕たちも14歳に戻ってワクワクさせられたというか、本当に全員の力が重なって作り上げていくものだなと感じました。大変なんですけど、みんなでその大変を分け合ってすごい化学反応が起きてるなって思います。
牧島 『ライチ☆光クラブ』ってすごくかっこいいと思うんです。作品をよく知らずに見れば、妙な雰囲気で中二病感もあって「なんか・・」って思う人もいるかもしれないですけど、みんなどこかしらに中学生がいるはずなので、この作品を観るとその部分がとてもくすぐられると思います。見ちゃいけないものを見ちゃったようなわくわく感や中学生の時の好奇心とか、嫌だったことも含めて思い出して明日から頑張ろうって思えるような作品なんじゃないかなって思うんです。生きてるなっていうような。どんな漫画や小説でも、登場人物が生きていることがより深く書かれている作品って僕は素晴らしいなと思んです。 『ライチ☆光クラブ』はそういう作品だなって稽古をして改めて思ったので、皆さんの心の中の中学生を喜ばせられる作品なんじゃないかなと思っております。
谷 全体的なことでいうと、全員が同じ方角を見ているということが今回の相当な強みだと、稽古をやっていく中で感じております。作品の内容としては、共感できることを作品の良し悪しとするのは僕は全てではないとは思っていて、俯瞰的に見ることで作品の面白さを感じることも山ほどあるなと思っています。善の共感よりも、この人間嫌いだわっていう、悪の共感の方が僕は人は強かったりするのかなって思う時もあります。今回の作品では、俯瞰的に観ても面白いですし、誰かに共感して観るのも面白いなと思っていますので、ぜひ、好きなキャラクターと嫌いなキャラクターの両方を楽しんでいただけるといいのかなと思っております。
――最後にお客さまへメッセージをお願いします。
中山 『ライチ☆光クラブ』を初めて見たとき、なんていう作品に出会ってしまったんだろうというくらい衝撃を受けたのを覚えています。そういう気持ちを皆さんが劇場で味わってくれたらいいなと思います。そして『ライチ☆光クラブ』が、この舞台をきっかけにいろいろ展開していくのもすごく楽しみです。何より僕たちが作り上げるこの2時間が、皆さんにとって永遠に続くように感じてくれたらいいなと思います。
岐洲 千穐楽まで、自分と稽古と仲間とスタッフさんを信じて、迷わずタミヤらしく演じられたらいいなと思います。
牧島 この取材が始まる前に、デンタク役の(福崎)那由他くんに、皆さんに伝えたいことはあるかと問いましたところ、「まだ2025年始まったばかりなので、この一年を皆さんが健やかに過ごせますように」と、すごくハートフルなコメントをいただきました(笑)、演劇『ライチ☆光クラブ』2025を観て、2025年健やかに過ごしましょう。よろしくお願いします。
谷 舞台上にのってるものが全てですので、それを自由に感じていただいて、隣の方と感想を合わせる必要はなく、ご自身だけの特別なものになるように誠心誠意を込めて最後までやれたらなと思っております。よろしくお願いいたします。
舞台写真
演劇「ライチ☆光クラブ」2025 は、1月26日まで、IMM THEATERにて上演。なお、千穐楽公演をニコニコ生放送にてライブ配信の実施も決定。詳しくは、公式HPで(https://www.theater-litchi.com)
公演概要
演劇「ライチ☆光クラブ」2025
原作:古屋兎丸(太田出版「ライチ☆光クラブ」)
脚本・演出:谷碧仁
出演
ゼラ:牧島輝
タミヤ:岐洲匠
ジャイボ:中山咲月
ニコ:小西成弥
雷蔵:望月春希
カネダ:芳村宗治郎
デンタク:福崎那由他
ダフ:原嶋元久
ヤコブ:櫻井健人
萩尾先生・常川母:長尾純子
常川寛之:加藤岳 / 伊奈聖嵐
ライチ:尾関晃輔
カノン:菊池日菜子
【日程・会場】2025年1月10日(金)〜1月26日(日)IMM THEATER
【チケット料金】 11,000 円(全席指定/税込)※未就学児入場不可
【チケットに関するお問い合わせ】チケットぴあ(information2@pia.co.jp)
※件名を「ライチ光クラブ」、本文に氏名、電話番号、問合せ内容を記載の上ご連絡ください。
【公演に関するお問い合わせ】 ネルケプランニング(https://www.nelke.co.jp/contact/)
★公式 X(旧 Twitter):https://x.com/theater_litchi(@theater_litchi/#演劇ライチ2025)
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