相葉雅紀「みんなで作り上げていくフィクションに愛を感じる」舞台『グッバイ、レーニン!』開幕
相葉雅紀主演 舞台『グッバイ、レーニン!』が、東京・パルコ劇場で3月9日(日)にて開幕した。初日を前に、プレスコールと初日前会見が行われた。
2003年にドイツで公開された名作ヒューマンドラマ映画を原作に舞台化した本作。物語の背景は現代から30数年前。東西ドイツ統一という時代の変化に直面し、翻弄される家族の姿をハートフルに描き出す。当時の様子を知らない世代でも楽しめるよう、コメディの要素や家族にまつわる普遍的なエッセンスが随所に散りばめられているのが作品の魅力だ。
初日前会見には、主演の相葉雅紀をはじめ、堀内敬子、トリンドル玲奈、浅利陽介、西尾まり、山崎一が登場した。
初日会見コメント
ーーまず、皆さんから見どころを教えてください。
相葉 この作品は東ドイツと西ドイツが分かれていた頃のお話になっています。社会主義や資本主義といったものを知ることもできるんですが、それを置いといたとしても、とても温かいウソを家族だけじゃなく、その近所の人たちもファミリーとしてみんなで作り上げていく実情というものにすごく愛を感じます。
堀内 相葉さんがおっしゃったようにとてもハートフルな作品です。戦争のこととか、昨今考えることもあると思うんですけども、身近な人を大切に思っていくことが広がったらいいなと思える作品です。その温かさというものを皆さんにぜひ、観ていただきたいと思います。
トリンドル玲奈 アレックスがつくウソ。それがいいと思っている人も、そこは嘘をつかなくてもと思って観劇される方もいらっしゃると思うんですが、ラーラにもいろんな思いがありながら演じさせていただいております。
浅利 ウソとは言いますけども、自分の母親や父親が笑って過ごせるのが一番いいなという思いにすごく共感できると思います。相葉くんのアレックスは、その部分を柔らかくチャーミングに演じられているのでそのあたりが見どころかなと思います。
西尾 テンポがとにかく早く進む体感のお芝居かなと思いますので、たぶん夢中になってお客様も一緒に巻き込まれていくようなところが見どころかなと思いますので、お楽しみにしていてください。
山崎 この芝居の見どころは、西とか東というお話がいろいろ出てくるんですが、愛のお話というか。家族、男女、友人との愛。結局、西も東もないんだというところがすごく魅力的な物語だと思います。そのあたりをお客様にも感じていただけたら幸せだなと思います。
――稽古場中に起きた印象深いエピソードがあれば教えてください。
相葉 みんなでご飯に行きました。2回くらいかな。その時にすごい浅利くんが積極的にやってくれて。みんなの候補日を出してくれてみんなが集まる日をしっかりメモに“正”の字で書いてね。やってくれてたのがすごく印象でした。
浅利 なるほどね。アナログ人間ね(笑)。
堀内 アプリじゃなく。
浅利 アプリじゃない。
相葉 それが楽しかったですし、諸先輩方がみんな仲が良いので、その中に入れていただけてる感じがすごく心地が良いです。
――お稽古はどのような感じで進んでいたんでしょうか。
相葉 トリンドルさん(お願いします)。
トリンドル え!?私ですか?
相葉 うん(笑)。
トリンドル 稽古は・・順調でした。
(一同笑い)
トリンドル (稽古が)1ヶ月ちょっとあったんですが、あっという間に終わってしまった感覚で・・どうでしたか?西尾さん。
西尾 そういうルールなの?(笑)
(一同笑い)
西尾 ほんとに和気あいあいとしていて、笑いが絶えないというかね。
浅利 たしかに(稽古で)1回は絶対に笑いがありましたね。
山崎 チームワークがいい。
相葉 なんかなんでも話せちゃってましたね。「この間、実家でこんなことがありまして」みたいな(笑)。
(一同笑い)
相葉 あんまり人に言わなくてもいいような(笑)。ぼくは現場では全然言わないんですけど、
堀内 思ったより喋るなと思った(笑)
相葉 (笑)。なんかそれだけ口が滑っちゃうくらいの関係性で皆さんがいてくれるので。そう考えたらすごいですね。お芝居はもちろんですけど、その場所の居方というのがすごいなと。
山崎 みんなが集まる楽屋がリビングみたいになってるもんね。
――本作では相葉さん演じるアレックスが母親に愛のあるウソをつき続けるお話になりますが、皆さんがアレックスと同じ状況だったらどうされますか?
(ここでキャスト全員にウソを「つく」「つかない」のフリップが渡される)
相葉、西尾が「つかない」を挙げ、堀内、トリンドル、浅利、山崎が「つく」を挙げる。
――それぞれのご意見をお伺いさせてください。まず、「つく」を挙げられた方からお願いします。
堀内 すごい信じてるから言えないでしょう?
浅利 きついこともあるからね。
堀内 だって死ぬかもしれないのに。
相葉 ショックを与えたらね。
堀内 そうそう。絶対ウソつくと思う。どう?
浅利 ぼくもつきますね。決まった余生があるならば、その間だけでも全力で楽しんで元気にいてもらいたいなとは思う。でも、ちゃんと伝えることも大事ですよね。
山崎 大事なんだけど、ウソをつくことで長生きしてくれるならついちゃうかもしれない。
トリンドル 私も「つく」なんですけど、ウソをつくことって楽しい時ってあるじゃないですか。
(一同笑い)
トリンドル 今回みたいに愛があるウソの場合、周りが協力をしているわちゃわちゃも、みんなで作るみたいな感じが楽しいなと私自身は思ったのでついてみたい。つかない人は?
相葉 いや・・アレックス大変っすよ。
(一同笑い)
西尾 そうだよね(笑)。
相葉 厳しいですよね!?伝え方を考えます。上手にうまく傷つかないようなやり方をまりさんと考える(笑)。
西尾 そだね。私はバレちゃうから。ウソが。
相葉 でちゃう?
西尾 でちゃう。だったら最初からつかない。
――最後に意気込みとメッセージをお願いします。
浅利 先ほど皆さんが仰ったように展開が早いです。実際やっている僕たちもテンポが早いなと正直感じるところがあります。なので、自分が出ていない時の緊張感や流れの波に自分が出た時にしっかりと乗っかって、自分のやるべきことをちゃんとお客さんに伝えられればいいなと思っています。クスクス笑えるところがたくさんあると思うので、たくさんそういうところを見つけていただければいいなと思います。
山崎 とにかく頑張ります。お客さまには、ちょっとだけでも幸せになって帰ってもらえたら嬉しいなと思います。よろしくお願いします。
西尾 見ての通りボン使うので本当に怪我をしないように。あとはテンポが早いので、次のシーンに行くときは相手にバトンを渡すような感じで展開していくみんなのチームワークの良さを観ていただけたらなと思っております。お楽しみにして劇場にいらしてください。よろしくお願いします。
トリンドル 歴史や時代背景のことが難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれないんですが、そこだけじゃなくて、みんなの会話や目の前で皆さんがやっていることを何か感じ取って、気楽に楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。頑張ります。よろしくお願いします。
堀内 この作品は相葉くんがとって大変で、稽古の時からセリフが入っていてスムーズにお稽古ができました。みんなが本当に一丸となって手を取り合って作ったような作品なのでそれが皆さんに伝わったらいいなと思いますし、とても温かい気持ちになっていただけるんじゃないかなと思います。皆さん、楽しみに観に来てくださればと思います。
相葉 ここに登壇している役者さん以外にも、本当にたくさんの大先の輩方々に囲まれて、すごく素敵な経験をさせていただいております。こんな素敵なみんなで作る愛のあるフィクションの世界に一緒に入っていただけたらなと思っております。一ヶ月くらいやってますので、ぜひ来ていただいたら嬉しいなと思います。
撮影:宮川舞子
公演は、東京・パルコ劇場にて3月31日(月)まで、福岡・キャナルシティ劇場にて4月5日(土)から7日(月)まで、大阪・森ノ宮ピロティホールにて4月11日(金)から15日(火)まで上演。
公演概要
パルコ・プロデュース2025 『グッバイ、レーニン!』
原作:ヴォルフガング・ベッカー/ベルント・リヒテンベルクによる同名映画
脚本:ベルント・リヒテンベルク
演出:上村聡史
出演:相葉雅紀、堀内敬子、トリンドル玲奈、浅利陽介、松岡依都美、後藤剛範、福本伸一、櫻井章喜、佐川和正、今國雅彦、石井舜、塩田宙、豊本燦汰、鳴海竜明、西尾まり、山崎一
【日程・会場】
<東京公演>2025年3月9日(日)~3月31日(月)パルコ劇場
<福岡公演>2025年4月5日(土)~4月7日(月)キャナルシティ劇場
<大阪公演>2025年4月11日(金)~15日(火)森ノ宮ピロティホール
チケット料金:12,000円(全席指定) ※未就学児入場不可