「不機嫌な女神たちプラス1」舞台挨拶レポート公開!
10月19日(土)より、東京・紀伊国屋ホールにて開幕する舞台「不機嫌な女神たちプラス1」。
本日、公演に先立って舞台挨拶と公開ゲネプロが行われました。
本作は、NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」「ひよっこ」など数多くの国民的ヒット ドラマを手掛けてきた、日本を代表する脚本家・岡田惠和が特別に舞台の脚本を書下ろし、演出は笑いの中に人生の悲哀を描き出す田村孝裕が努めます。
本日の公開ゲネプロ前に行われた舞台挨拶に登壇したのは、和久井映見さん 羽田美智子さん 西田尚美さん 谷原章介さん。
plus aでは、舞台挨拶のコメント全文をご紹介!
同世代4名の息の合ったやり取りに、これから始まる会話劇を想像し舞台への期待が一気に高まりました!
まずは、それぞれの役どころと意気込みから
西田「日比野さつき役をやらせていただきます。郁子(和久井映見)と桂(羽田美智子)と幼馴染で私は、みんなどことなく変なんですけど、私も変な人のひとりで。たぶん私の役は、ちょっと人と接するのが得意ではない感じの、でも、心を許している唯一の友人がこの二人なんじゃないかなと思いながらやらせていただいてます。劇の中では、とても可愛い女の子をやらせていただいています(笑)。よろしくお願いします」
羽田「天野桂役の羽田美智子です。私の役は30年ぶりに故郷に戻ってきたという役なんですけども、東京で栄光と挫折を味わって、ちょっと傷を抱えて故郷に戻ってきて、そこで一波乱あるというお話になっています。脚本が岡田さん、そして演出が田村さんという中で、ほんとに緻密な会話劇、寸分の隙もない会話劇で、私たちの50年近い人生を物語るという、2時間のステージで50年分を埋め尽くすみたいな会話劇になっていて、稽古中もとてもやりがいがありましたし、非常に難しかったところもあったんですが、いよいよ明日初日を迎えるこになりました。ほんとに同世代の役者さんたちとこんな密に一ヶ月近くご一緒させていただいて、中身の濃い時間を過ごさせていただきました。きっと素敵な舞台になるんではないかなと自分自身も期待しています。どうぞよろしくお願いいたします」
和久井「尾関郁子役をやらせていただきます。私はこのカフェ(舞台セットを指して)のオーナーをしております。夫(辻本タケオ役の谷原章介)とは別れて、子供はもう大きくなって家を出て行って、そして、亡くなった母の介護を終えてここにひとり、ずっと長く暮らしながら、ずっと近くに一緒にいてくれたであろうこの“さつき”と。さつきにずっとちょっかいを出しながら生きてきて、そこに桂がやってきていろいろありますという感じの大人の物語。二時間という時間の中で、こんなにもセリフを話したことは今までなかったんではないかなと思う作品です。是非、お楽しみいただけたらと思って今日を迎えております。どうぞよろしくお願いいたします」
谷原「“女神たちプラス1”の“プラス1”を演じさせていただきます、タケオという役を演じます。この同世代の女性三人たちと関係を持ってしまうという役でして、これはね、普通に考えますと、ほんとひどい男だなと。さっきも演出の田村さんと話をしてたんですけども、まあ、嫌われやすい役だと思うんですね(笑)。それを観客の皆さまに嫌わせないで、温かく見守っていただけるけるように頑張っていきたいと思いますし、まさに、ここに描かれている本の内容が今の僕の実人生にリンクする部分があると言いますか、子供が育ってきたりと・・・(和久井・羽田。西田が顔を見合わせて笑い)、いや、不倫とか浮気をしてるわけじゃないですよ(一同笑い)。そういうことじゃなくて、親が歳をとってきたりとか、子供が成長してきたり、昔はただ単に可愛かったのに大人になって話をしなくなる、そういったものがきゅっと詰め込まれていて。しかも、これ一幕の芝居なんですよ。二時間が実時間で、さっき映見ちゃんも二時間くらい喋ったことないって言ってましたけども、さつき、桂、郁子の三人がずっと喋って、ずっと緊張感の中、緻密な会話劇を繰り広げますので、その緊張感がお客さんにも伝わって一緒に楽しんでいただけたらなと思います」
稽古場でのエピソードは?
西田「舞台の中のずっと喋っている会話が、私たちの実生活の会話となんら変わりがないということが、ほんと最近判明しまして。“あ、このセリフこう言えばいいんだ”っていう発見がすごく自然な会話の中で、“あ、こういうことか”という発見が毎日あって。それがとても新鮮で、楽しい・・ね、(羽田、和久井を見て)一緒にいて、“なんだ、こいつ”とか平気で言い合える。実際、みんな私からしたら大先輩の方々なんですけども・・・」
羽田・和久井「あんまり変わんないよ」
西田「(笑)いや、そんなことない」
羽田「そんな時だけ人を年上みたいにするのはよくないと思います(一同笑い)」
西田「(笑)同世代風な先輩なんですけど、そういう気持ちで舞台上でもちゃんと振舞えればいいかなと思って楽しんでやりたいです」
と、劇中での女神たちのセリフを聞いているかのようなやり取りに思わず笑ってしまいました。
羽田「実は、同性代の女優さんたちと現場で会うってこの頃ほんとになくてですね、みんなもう、お母さん役とかになってくると一人にひとりじゃないですか。だからあんまり一緒になることがなくて。ただ、お互いの存在は常に確認しながら、こういうことをなさってるんだなとか、そんな風にこの世界でいるわけなんですけど、ここでこうやって出会えたのは神様からギフトじゃないかなと思うくらい、同じようなことで悩んだり、同じようなことの今現在の悩みを抱えていたり、同じような世代で、同じような時代にずっとこのキャリアを積んで、そしてここで出会えて、ほんとに至福の稽古時間でしたね。すごく楽しかったですし、ためにもなったし、勉強にもとってもなって。これからこの舞台が終わったあとも、このメンバーの友情は続いていくんじゃないかなというような予感を感じている、そんなとても楽しい現場でした」
和久井「ほんとにこの4人の同世代だけでセリフのやり取りをしていくっていうのが、鏡前でも稽古場でもずっと誰かしらが話していて、誰かしらが笑っているっていうところに加えて、昨日劇場入りをさせていただいてから、遂に鏡前で自主的なセリフ合わせみたいなことがずっと始まって(笑)。声が途切れることがないという時間を過ごしております。それが、この物語の中にいい勉強の仕方をしてお客様に届くように、とそのまま観ていただけたらと思う4人でおりました」
谷原「ほんとに仲がよかった座組で、稽古場でもずっとさっきみたいな会話が繰り広げられていて。男の僕は突っ込んでもいけないし、かといってスルーするのも難しいっていう、そんな一か月間の稽古場だったんですが、すごく印象に残っているのが、機能性食品が多い(一同笑い)。やっぱり、僕ら歳を重ねてきてますから、なにかしらもう一個乗っけたものを食べたり飲んだりしたいんですよね。大体尚美ちゃんは、のど飴とか漢方・・・漢方は映見ちゃんもね、持ってきたりとか。羽田さんはアロマをやったりのど飴持ってきたり。なんかもう、関西のおばちゃんじゃないかというくらいの飴ちゃん。飴ちゃん。飴ちゃん。」
羽田「でも、全然違和感ないんですよ、谷原さんがそこにいてもね(一同笑い)」
谷原「(笑)ほんとね、すごいギリギリの波乗り具合な感じっていうんですか。でも、そいうのうが楽しかったです。あと、面白かったのがストレッチのマットの色がみんな同じっていう(笑)。全員紫色っていうのが面白かったです」
羽田「どうでもいい情報(笑)」
プラス1の男性ならではのエピソードを披露していただきました!
最後に和久井さんから見どころをー。
和久井「この物語は、大人の女性ならではの”女性あるある”がほんとにたくさん詰まってますけど、実際谷原さんからみた私たち、楽屋の女性たち、稽古場の女性たちのように、男性から見た“女性あるある”。女の人からしたら“そんなことないわよ”と思っていても“そうなんだよ、そいういうところあるんだよ、面倒くさいんだよ”って思うようなことも、いっぱい出てくるんではないかと思いますので、大人の方も、そして、これからその世代を迎える若い方にも楽しんでいただきたいと思います」
と、幅広い世代の方に向けてメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくりました。
不機嫌な女神たちプラス1は、10月19日の東京公演を皮切りに、愛知、大阪、福岡公演と巡演します。