「オリエント急行殺人事件」開幕直前取材レポート公開!

椎名桔平主演の舞台「オリエント急行殺人事件」が12月8日(火)、東京Bunkamuraシアターコクーンで開幕する。

原作は『ミステリーの女王』と言われたアガサ・クリスティの「オリエント急行殺人事件」。1934年イギリスでの出版以降、名探偵ポアロが軽妙に事件を解決する様が人気を博し、幾度となくドラマ化、映画化されてきた。2019年に舞台版が日本初上陸し、演劇界の奇才・河原雅彦が演出。今年、アガサ・クリスティ生誕130周年を記念し、椎名桔平を主演に迎え、再び河原雅彦による演出で再演が決定。豪華初タッグが実現した。

開幕直前の12月7日(火)Bunkamura シアターコクーンにて、開幕直前取材と公開ゲネが行われた。豪華絢爛な舞台衣裳で登壇したのは、椎名桔平、松井玲奈、松尾諭、室龍太(関西ジャニーズJr.)、本仮屋ユイカ、粟根まこと、宍戸美和公、中村まこと、マルシア、高橋惠子の全キャストに加え、演出を務める河原雅彦。

ずは、それぞれの役どころについて。

中村まこと
今回、車掌の役をやらせていただきます。車掌なので毎日定刻にオリエント急行が出発できるように心掛けております。

宍戸美和公
グレタ・オルソン役のペネロペクロスです(一同笑い)。間違えました。イングリッド・バーグマンでした(一同笑い)。一秒一秒大切に演じたいと思います。

粟根まこと
サミュエル・ラチェットとアーバスノット大佐を演じます。みんなから嫌われるラチェットになるように頑張ります。

本仮屋ユイカ
メアリー・デブナムです。イギリス人の家庭教師役を演じます。このお話しはすごく緊張するんですよ。緊張の張りつめ方が個人的に昨日今日と上がってきていて、これはどこまでみんなで張りつめながら走り抜けらえるんだろうとすごいわくわくしています。無事に関わる方、観に来てくださる方が、最高の体験になるように務めさせていただきます。

室龍太(関西ジャニーズJr.)
ヘクター・マックイーンを演じます。初演に引き続き、同じ役ということなので初演とは違うマックイーンを見せられたらいいなと思います。

松尾諭
ブークを演じます。今日12月7日に45歳になりました。というわけで、今日全てを懸けようかと思います(一同笑い)。

松井玲奈
アンドレ二伯爵夫人を演じます。私はとても鉄道が好きなので、オリエント急行という素晴らしい車両に毎日のように乗れると思うと、大変幸せに思っています。最後まで頑張っていきたいと思います。

マルシア
ヘレン・ハバードを演じさせていただきます。昨年とまた違ったキャストで新たな乗車をお待ちしております。楽しくやります。

高橋惠子
ドラゴミロフ公爵夫人をさせていただきます。8ケ月ぶりに舞台に立たせていただきます。こういうコロナ渦の中にあって、こうして舞台をさせていただけることは本当に貴重なことだと思っております。一回一回大切に来ていただいた方に感動していただけるように、喜んでいただけるように務めてまいりたいと思います。最高のキャストが揃いましたので、よろしくお願いいたします。

椎名桔平
今日はこういったコロナ渦の時期にも関わらずお越しいただき本当にありがとうございます。無事、明日幕を開けることに辿り着いんですが、ここまでの一ヶ月半の稽古を通して、まず演出の河原さんに感謝したいと思います。とても分かりやすい細かな演出を届けてくださいました。そして、共演者の皆さんとひとつになって、『オリエント急行殺人事件』という作品を作り上げてきたという実感が湧いています。本当に明日から幕は開くんですが、『鬼滅の刃』の「無限列車」で例えますと、全集中です!(一同笑い)。抜けるところがほんとにない舞台なんですよ。私個人的には、膨大な量のセリフと闘ってまいりましたが、これだけの人数が舞台上にずっといる時間が長いので、(立ち位置が)ちょっとズレた方が見やすいとか、細かく細かく演出家がご指導くださいまして、何センチ単位で動いて決まった場所にいくという稽古をずっとやってきました。ほんとに皆さん真面目な方で、これだけ情熱を持って稽古をしたということは、明日からのお客様にきっと満足いただけるんじゃないかと、そう思っていますよね、皆さん(全員を見渡して)全員:「はい」。(一同笑い)。そういうことなので、皆さんひとつよろしくお願いいたします。

演出家・河原雅彦
これ、僕いりますかね(一同笑い)。今の桔平さんので大丈夫じゃないでしょうか(笑)。(一同笑い)。みんなが数センチ単位を守ってくれたらいい芝居になると思います。よろしくお願いいたします。

続いて、質疑応答が行われた

椎名さん、初日を迎えられる思いはいかがでしょう。

椎名「いっぱいいっぱいで稽古をやってきましたので、感無量だなという、そういう感じにはまだ至ってないんですが、とにかくこれから皆さんの前で初めて劇場の明かりでお芝居をするという、そこにまずは向かっているんですが、初日無事終えた時に、何か自分の中で湧き上がってくるものがあるんじゃないでしょうか」

今回、久しぶりの舞台になるかと思いますが。

椎名「僕は2年ぶりですね。その前は5年あるのでそんなに久しぶりの感覚はないんですけども(笑)。」

河原雅彦さんと初タッグとなりますが、いかがですか?

椎名「素晴らしいと思います。一言で言いますと。初対面なところから始まったんですが、長い稽古期間を通して、仰ることがとても理にかなっていますし、これだけの人数をそれぞれのキャラクターにまとめるということもすごいと思います。ほんとに日本の演劇界を背負って立つ人になるんじゃないでしょうか」

河原「写真撮ってもらっていいですか」

(一同笑)

河原「どうせ、あれでしょ。ソーシャルディスタンスの関係でこっから切るんでしょ(隣の室さんのところを区切って)。どうせここから切るよ(笑)。」

室「大丈夫ですよ。切らないですよ(笑)。」

河原さんから見る椎名さんの魅力は?

河原「素敵です。今回初めてお仕事をさせていただきまして、もっと緊張感を持って接さないといけない、怖い人かなと思っていたんですけど(笑)、ほんとにマイペースで穏やかで話しやすくて。桔平さんが今回真ん中に立ってくれていることで、みんながリラックスできるところもあって。でも、追わなきゃいけない、ほんとにセリフ量が大変な役なんですけど、それもダンディにウィットを持って演じてくださっているので、桔平さんで良かったなって思っています」

初演から続いて出演をされている方から見て椎名さんのポアロはいかがですか?

マルシア「昨年は小西(遼生)くんが30代ということで、それはそれで素晴らしかったでございますけども、40代でしたっけ?椎名さん?(椎名さん頷いて)40代(笑)、知ってましたよ。(一同笑い)。皆さん、よくご存じのポアロさんの役は映画でもよく描かれているんですけども、また新たな日本でしか見られない、”椎名桔平ポアロ”という・・すみません、呼び捨てにしていまして(椎名さんの方を見て)、ほんとにかっこよくて、セリフのやり取りをしている時に、ちゃんと役に入るように気を付けているでございます。目がキラキラなさっているから。なので、皆さんほんとに楽しみにしてくださいませ」

見るからに謎解きが得意そうですもんね。

椎名「得意じゃないです(笑)。頑張って今回は特にしております」

室さんはいかがですか?

室「すごく大人の男性でかっこいいなと思いながら、でも茶目っ気もあるのですごく素晴らしい大人の男性だなと思います」

その言葉に高橋さんがとても頷いていましたがー

高橋「わたくしも今回初めて共演させていただくんですけども、今皆さんが仰ったように、とっても素敵な、そして茶目っ気があって素敵なポアロ・・椎名さんが素敵なんですよね。だからポアロが素敵です」

松井さんは本作の舞台に立たれるということに対していがかでしょう。

松井「まず、このセットが素晴らしくてほんとにオリエント急行に乗っているような感覚にもなりますし、映像で実際に走っているようにも見えるので、私もお客様のように客席でセットの車両が走っているのを観たいなと思う気持ちでいっぱいです。そして、ほんとに多くの方に愛されている作品でもあるので、結末を知っていたとしても、舞台ならではのエッセンスもあるので、観ていただいた方にあっと驚いていただけたら嬉しいです」

皆さん、個性豊かな顔ぶれとなりますがー

椎名「ほんとに人柄が素晴らしくて、初めての方がほとんどなんですね。舞台というのは映像と違って長い時間重ねていく稽古がありますので、人柄なんかももちろん見えてくることがあるんですけど、皆さんほんとに素敵で。膨大なセリフに追われている頼りないわたくしを見ながらも、視線は柔らかく(笑)、ほんとに良い人ばかりだなと思いながら。厳しい稽古なんですけでも、時にはみんなで楽しく、まあそういった雰囲気を作ってくれるのは河原さんなんですけど、いろんなキャラクターがそれぞれにいまして、ほんとに良いバランスの取れたカンパニーだなと実感しますね」

明日の初日もおめでたいことですが、松尾さん、お誕生日おめでとうございます。皆さんで何かお祝いかなにかされたんでしょうか。

松尾「今日きっと途中で、場当たりをやっている時に暗くなって、音楽が流れて、とかっていうのがあるんじゃないかと(中村)まことさんに言われて、分かってるけど、分かってないフリをしていたら、稽古が始まってすぐに河原さんが「今日は松尾さんの誕生日です」とサァーっと言われて、パラパラパラ~と拍手が起こりました(一同笑い)。」

では、最後に椎名さんより初日を迎える意気込みをお願いいたします。

椎名「稽古場ではスタッフの皆さんがほんとに気を遣ってくれて、衛星面の管理や手洗いうがいもそうですけど、我々が少し移動するだけでもフェイスシールド、マスクを徹底的にやってきました。感染者数のニュースを耳にしながら、できるのかな、ほんとに幕は開くのかなと、心配もどこか持ちながら、初日を迎えるということを信じて稽古をしてきたわけです。ですから、明日ここにお客様がいらしてくれて、我々のこの『オリエント急行殺人事件』を観ていただくということに対して、わくわくしてきます。劇場の衛生面もしっかりやっていただいているということですので、安心して劇場に来ていたければと思います。このコロナの時期に、何かネガティブな気持ちになっている人にポジティブな気持ちに変えさせるくらいの僕たちの芝居にあると実感しておりますので、お楽しみにしていただきたいと思います」

舞台「オリエント急行殺人事件」は12月27日(日)まで東京Bunkamuraシアターコクーンにて上演される。


【公演概要】
「オリエント急行殺人事件」
【出演】 椎名桔平 / 松井玲奈 松尾諭 室龍太(関西ジャニーズJr.)本仮屋ユイカ 粟根まこと 宍戸美和公 中村まこと マルシア 高橋惠子
【スタッフ】 演出:河原雅彦
Agatha Christie MURDER ON THE ORIENT EXPRESS
Adapted for the stage by Ken Ludwig
【日時・会場】 2020年12月8日(火)~12月27日(日) Bunkamuraシアターコクーン
【チケット一般発売日】 2020年11月15日(日)10:00~
【席種】 S席 11,500円(税込)/ A席 8,500円(税込) / コクーンシート 5,500円(税込) ※コクーンシートは一部演出で出演者や映像が見えにくいお席となります。 ※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。予めご了承ください。
【お問合せ】 サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)
【公式HP】 www.orientexpress-stage.jp
【公式twitter】 @orient_St