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主演 原嘉孝「皆で作品に向き合っているタクフェスが素敵」東京公演開幕!タクフェス第9弾『天国』取材会レポート

2021年10月22日(金)に名古屋市公会堂にて開幕し、全国6都市にて巡演中のタクフェス最新作『天国』が、いよいよ12月1日(水)よりサンシャイン劇場(東京/池袋)にて開幕する。

初日を前に同劇場にて公開ゲネプロが行われ、毎公演、日替りで登場するサプライズゲストに中村玉緒が本人役として登場。本作の舞台となる「山田劇場」にやって来る”スター”を演じた。
公開ゲネプロ後には、開幕直前取材会が行われ、原 嘉孝、入山杏奈、浜谷健司(ハマカーン)、大薮 丘、広田亮平、モト冬樹、鈴木紗理奈、そして、作・演出・出演の宅間孝行が登壇。――天国にはどんな思いを込めて制作をされたんでしょうか。

宅間「このコロナ禍で演劇という我々のジャンルは、青天の霹靂と言いますか、経験をしたことのないところにぶち当たりました。同業者もそうですし、興行をやっている仲間たちや裏方の方たちもすごく苦しい思いをしているのをずっと目の当たりにしてきて。今年の3月にこの物語を作ったんですけども、まだまだ状況が改善されていない中で、地方の芝居小屋の裏方さんたちが主人公になるような、なんとかみんなへの応援歌となるような物語ができないかと思っていたところから始まりました。折しも震災から10年という節目の時で、調べていたら石巻に丸ごと流されてしまった岡田劇場という古い映画館があることを知りまして、コロナ禍で全てが一瞬で変わってしまったという意味では、震災で全てが変わってしまった人たちと、同じとまでは言えないですが、ちょっとしたシンパシーみたいなものは感じられるのかなという思いもありつつ、今の状況の中で日常であったことがどれだけ素敵だったのかということを伝えようという思いで今回は作りました。」

――タイトル「天国」に込められている思いは何でしょうか?

宅間「いわゆる、死んでしまった人たちがいく「天国」という意味より、楽園に近い意味での「天国」という捉え方をしていて、ご覧になった方々がこの劇場のバックヤードにいるみんなは天国にいるような、すごく素晴らしい楽園の中で生活をしているんじゃないかと思っていただけたらいいなという思いでタイトルを付けました。」

――キャストの皆さんは、タクフェスに参加をされてみていかがでしたか?

入山「私は今回、5年前(タクフェス第4弾『歌姫』)に続いて2度目のタクフェスだったんですけど、前回の時はみんなで囲んでご飯を食べたりして、すごく仲のいいカンパニーになるなという感覚がありました。でも今回は、コロナ禍でみんなでご飯を食べることが難しかったんですが、本当にすごい!すごい仲のいい座組になったなと思います。みんなで空き時間に人狼ゲームをやったりして、私は先輩方をほぼほぼ呼び捨てで呼んでるという(笑)。それくらい、こんな後輩にそんなことが許されるくらい素敵な座組だと思っています。」

――ちなみに紗理奈さんのことはなんと呼んでいるんですか?

入山「紗理奈さんは、さりさんなんですけど、ハマカーンの浜谷さんは“健司”で、モトさんは”冬樹”です(笑)。」

浜谷「先輩方は誰一人許してないんですけどね。」

(一同笑い)

原「僕は今回初参加だったんですけど、稽古が1ヶ月ちょいあった中で、みんなで稽古場に通うわけですよ。自分の出てないシーンでも他の方の芝居を見て、あーでもない、こーでもないって、役者として言えるような関係が1ヶ月続いていて。みんなで作品に想いを込めるじゃないですけど、みんなでちゃんと作品に向き合っているという体制が、このタクフェスならではの濃い時間を過ごすことができて、タクフェスって素敵だなって思っています。」

鈴木「私は、タクフェス第6弾『あいあい傘』以来の3年ぶりの出演で、前回も仲が良かったんですけど、今回もほんとに仲が良くて。さっき(原)嘉孝が言ったとおり、みんなが集まった時にする話・・バカな話もするんですけど、大概お芝居の話に行き着いて。仕事に対する熱量が全員一緒だったので、誰も置いて行かれることなく全力で仕事に向き合っているという、素晴らしい熱いカンパニーです。」

大薮「僕も3年前の『あいあい傘』でモト(冬樹)さんと紗理奈さんが一緒だったので、すごく心強くてきっと温かい座組になるなと思ったら(入山)杏奈が言ったとおりで、僕が今まで一番大好きなカンパニーになりましたし、こんなに温かい現場はないなって。僕は幸せです。」

モト「僕もタクフェスは『あいあい傘』から2回目なんですけど、タクフェスっていうと、宅間くんが厳しいと皆さん言われるんですけど、はっきり言っときます・・・宅間くんは厳しいです!」

浜谷「同意します!」
入山「厳しいと思います」

(一同笑い)

モト「いいものを作りたいっていう気持ちがひとつになっていて、その為にはありがたい厳しさという。それはみんな分かっているので今回はほんとにひとつになっていいものが作れていると思います。そう思っております。」

浜谷「タクフェスは初参加なんですけど、メンバーにはゆかりがありまして。宅間さんとは今年の1月に出演させてもらったお芝居の演出をされていて、そこから今回お呼ばれされまして来たわけですけど、みんな本当に仲が良くて。モトさんも20年前くらいに神田うのさんのパーティーで(一同笑い)、久しぶりに仕事現場でお会いして縁があるなと、鈴木紗理奈さんも、20年前くらいですかね、当時私が漫画喫茶で働いていた時に来られて、私が案内をして、私が部屋を片付けて・・という、なんか縁がありまして(笑)。他のメンバーも初めてなんですけど、そんな感じがしないような、家族みたいな感じになってて、非常に毎日充実しております。」

広田「僕もタクフェス初参加でして、宅間さんとお会いするのも今回が初だったんですけど、一番最初に宅間さんと会った時に、“なんか周りからいろいろ聞いてる?”って言われて。それは一体どういうことだろうって思いながら、“何も聞いてないです、ほんとに楽しみです”って言ったんですけど(笑)。稽古を進めていくうちに、宅間さんという方は役者への愛情に溢れている方だなと率直に思いました。その宅間さんが真ん中にいるから僕らも付いていって、今こうして楽しくお芝居と向き合っているので、僕もこんなに楽しく充実した時間を過ごせているのは幸せだなと思っています。」

――原さんは、今このコロナ禍でも舞台に立てているという状況をどのように感じていらっしゃいますか?

原「もちろんありがたくも感じていますし、やっぱりどこか客席が寂しかったりするのを前から見ると、早く元通りの世界に戻ってほしいないう思いもあります。その中でも来てくださるお客様がいて、僕たちが舞台に立てることにとても感謝しています。僕は恵まれている方なので、コンスタントに舞台に立てていますけど、そうじゃないカンパニーもたくさんいると思うので、早く世の中が戻ることを願っています。」

――4月にジャニーズJr.を卒業されましたが、ご自身の中で何か変わられましたか?

原「そうですね・・一人なんだっていう(笑)。もう俺はここから一人で誰にも頼らずとも自立をしていかなければいけないんだっていう覚悟は生まれました。」

――今回の舞台は、毎回ゲストの方が登場するところも見どころのひとつだと思います。今日は中村玉緒さんが登場されましたが、観ていてご自由だなという感じでしたが、あれは決まっていたんでしょうか?

宅間「あれが決まってるわけないんじゃないですか(笑)。」

(一同笑い)

鈴木「すべてアドリブです(笑)。」

宅間「今日の朝、玉緒さんが見えて段取りのお話をしたんですけど、とにかく帰りたがるんです。なのでここはぶっつけ本番だと。本番は夜なんですけど、ゲネプロをやったところ、不安しか残りませんでした。」

(一同笑い)

宅間「玉緒さんの自由さを、舞台ならではというか、お客様にも体験してもらって楽しんでもらえたらと思います。」

――今日、流行語大賞が発表になりまして、大谷翔平さんの「リアル二刀流」に決まったんですが、皆さんの流行語があったら教えてもらえますでしょうか。

入山「絶対みんな言いたいかもしれないやついいですか?

全員「いいよ」

入山「”いいど~”です。今回のお芝居のセリフでガンツ(浜谷健司)さんが言ってるセリフで“いいよ”っていう意味なんです。結構みんな言ってますね。」

宅間「ずっと言ってるね。」

原「僕は流行語かわからないですけど、お願いをする時に柔らかく命令するのが流行ってますね。例えば、メイクさんに、“メイクしてください”じゃなくて、“メイクしな~って”(笑)。」

浜谷「柔らかくお願いじゃなくて、上から言ってるよね(笑)。」

原「やめます(笑)。」

(一同笑い)

宅間「今回石巻弁を勉強していて、仙台でしか通じない方言は省いてたんですけど、仙台公演の時には全部入れまして、それがすごい盛り上がったんですね。その中ですごく評判良かったのが、“おだづなよ”という言葉があって。”ふざけんなよ”という意味らしんですけど、そんな風にかなり石巻弁を勉強したので、普段さりちゃん(鈴木紗理奈)とかと話してると普通に東北弁で喋るよね。」

鈴木「東北弁でしゃべっちゃいますね。」

原「あるあるですね。タクシーを乗っててもみんな石巻弁で話すもんだから、タクシーの運転手さんが、仙台出身ですかって。それを言われて俺らガッツポーズだよね!」

入山「嬉しかったね。」

宅間「このメンバーみんな、石巻弁が流行語というか、ずっと喋ってますね。」

――最後に原さん、お客様へメッセージをお願いします。

原「この『天国』という作品は、3.11という震災の怖さを忘れちゃいけないというメッセージもそうですけど、いかに何もない日常が幸せなのかということを僕たちは伝えるためにここに立ちます。ぜひ、大切な方、友だち、家族と一緒に観に来ていただけたら幸いです。お願いします。」

タクフェス第9弾『天国』東京公演は12月1日(水)~12日(日)まで池袋・サンシャイン劇場にて上演。


公演概要
タクフェス第9弾『天国』
【作・演出】 宅間孝行
【出演】 原 嘉孝/入山杏奈/浜谷健司(ハマカーン)、大薮 丘、広田亮平/モト冬樹、鈴木紗理奈/宅間孝行
西村佳祐、藤田真澄
【日程・会場】
<名古屋公演>2021年10月22日(金)~24日(日)名古屋市公会堂
<札幌公演>10月29日(金)・30日(土)道新ホール
<新潟公演>11月6日(土)りゅーとぴあ・劇場
<仙台公演>11月20日(土)電力ホール
<大阪公演>11月24日(水)~28日(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
<東京公演>12月1日(水)~12日(日)サンシャイン劇場
S席8,900円(税込)/TAKUFESシート6,000円(税込)
【チケット発売】当日券販売中
【お問合せ】
<名古屋公演>中京テレビ事業:052-588-4477(平日11:00~17:00/土日祝休業)
<札幌公演>チケットインフォメーション:011-622-9999(土日祝日除く10:30~17:00)
<新潟公演>キョードー北陸チケットセンター:025-245-5100(火-金12:00~16:00/土曜10:00~15:00)
<仙台公演>キョードー東北:022-217-7788(水曜・木曜・金曜13:00~16:00/土曜10:00~12:00)
<大阪公演>キョードーインフォメーション:0570-200-888(平日・土曜11:00~16:00)
<東京公演>サンライズプロモーション東京:0570-00-3337(平日12:00~15:00)
【公式HP】http://takufes.jp/tengoku/